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映画検定
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目指せ、1億総映画オタク 映画検定天才塾 第1回

映画は、バクハツだ! 多くのひと(監督、脚本、撮影、出演etc.)が集まり、さまざまな芸術要素(映像、文学、音楽、衣裳etc.)を駆使してつくられる、ビッグバンさながらの総合芸術。だからこそ映画は、知れば知るほど面白い。

というわけで、KINENOTEでは、映画の塾を始めます。せっかくなので、秋に行われる映画検定の受験対策講座を開講します。塾長は、映検1級合格者の映画文筆家・松﨑健夫先生。「むずかしいものを噛み砕いて説明するのが好き」という言葉どおり、分かりやすい授業に定評あり。一方、生徒に名乗りをあげたのは、映画・音楽などのカルチャーについての、芸人らしからぬ博識ぶりを誇る大谷ノブ彦さん。映検受験の経験はないにせよ、そりゃあもう、今スグ優等生まちがいなし?

取材・文=小山田桐子

今回のテーマ:アカデミー賞から映画を学ぶ

アカデミー賞の監督部門では、主演俳優が監督を兼任した作品で、作品賞と監督賞をダブル受賞した例がある。以下の作品のうち、作品賞と監督賞を同時に受賞していない組み合わせを選びなさい。

大谷
うわー。ケヴィン・コスナー取ってたかなあ。これ、当てに行っていいですか。「ミリオンダラー・ベイビー」×イーストウッド!
松﨑
……残念。正解は(エ)の「レッズ」×ウォーレン・ベイティ。
大谷
ええ~、ウォーレン・ベイティ、監督賞取ってるイメージあるんだけどなあ。
松﨑
監督賞取ってるんですけど、「レッズ」は作品賞取ってないんですよね。この年に、「レッズ」がものすごく評価されているにもかかわらず、作品賞取れなかったのは、「炎のランナー」が取ってるからなんですよ。
大谷
そう、あれ不思議でした。なんで、「炎のランナー」が取ってるんだろうって。
松﨑
ですよね。で、さっきの話につながるんですけど、「炎のランナー」も多部門を受賞しているんですよ、結果的に。
大谷
なんで、「炎のランナー」がその年の作品賞を取ったんですか。
松﨑
まずプロデューサーのデビット・パットナムのロビー活動がすごかったということがあります。それから、当時のアメリカはタカ派のレーガン政権ということもあって、「レッズ」が描いている共産主義という思想が当時のハリウッドの人たちに受け入れられていなかったということも関わっていると思います。さっきも言った通り、アカデミー賞は必ずしも物語がいい、素晴らしい映画が作品賞を取るわけではないんですよね。
大谷
なるほどなあ。これは一回アカデミー賞の歴史を勉強し直さないといけないなあ。
松﨑
やっぱり、2級となると、作品賞を取ったものぐらいは知っておいた方がいいと思います。最後に1級の問題です。これもアカデミー賞の流れを知っていればわかる問題。