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EIGA, MON AMOUR

映画検定の試験日・11/30まで、あと2か月。本連載での例題の出題もついにラストです。そんな今回のテーマは「映画製作技術」。キネトスコープ、シネマトグラフ、テクニカラー、イーストマンカラー……「何ソレ、呪文? 難しそう……」と危ぶむなかれ。以上のような必須単語の数々を、松﨑塾長がいつも通り、分かりやす~く解説してくれます。

取材・文=小山田桐子

今回のテーマ:製作技術面から映画を学ぶ

松﨑
映画検定天才塾も今回で5回目。大谷さんに問題を解いてもらうのはこれが最後になります。大谷さんは第3回に全問正解した後、第4回で1級だけ正解という成績でしたが(笑)。
大谷
俺、そういうとこあるんですよね(笑)。
松﨑
最後は是非、全問正解していただければな、と。テーマは、「映画製作の技術を学ぶ」です。映画検定には「映画史」、「映画ジャンル(作品や俳優など)」、「映画理論」、「映画産業」、「映画製作技術」という5つの柱があって、それぞれが必ず出題されます。映画製作技術というと、取っつきにくいと感じる人もいるかもしれませんが、映画を語るうえでやはり大事な要素ですので、しっかり押さえていきたいと思います。
大谷
大谷 映画製作技術……聞くからに難しそう。
松﨑
松﨑 いや、これも時代の流れを押さえるとすごく分かりやすいんです。そういう点に注目しながら、まずは4級の問題をやっていきたいと思います。

通常上映に加え、映画館で3D上映されていない作品を選びなさい。

大谷
(ア)、(イ)は実際に3Dで見た記憶があるんですよ。だから、(ウ)か(エ)だと思うんですけど……「レ・ミゼラブル」って3Dである必要がないんじゃないかなあ。だから、答えは(ウ)の「レ・ミゼラブル」です。
松﨑
正解です。今の考え方は非常に正しくて、3Dにする必要のないもの、特にドラマものは3D化していない傾向がありますね。
大谷
ヒット作であっても、3D上映されているわけじゃないんですね。
松﨑
残りの3作品は全て3D化されているわけですが、一口に3Dといっても違いがあるんです。「モンスターズ・ユニバーシティ」と「47 Ronin」は最初から3Dを意図して作られているんですが、「アイアンマン3」は2Dの状態で撮影されている。後からコンピューター上で加工して3Dにした作品なんです。
大谷
何が大きく違うんですか?
松﨑
一番違うのはお金です。3Dのカメラは、大きくて動かしにくかったり、また、技術的に問題があって、俳優さんが動ける範囲が決まってしまったりと制約が多いので、どうしてもお金がめちゃくちゃかかる。だから、今は2Dで撮ったものを3D加工する作品が増えてきているんです。そうした傾向にあるということは、押さえておきたいポイントですね。では、3級の問題に行きたいと思います。時代をちょっとさかのぼりますよ。