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EIGA, MON AMOUR

今まで、「映画賞」「俳優」「映画運動」と、どちらかと言うと製作段階のことを特集してきましたが、今回のお題は、ガラリと変わって「映画興行」。映画界の“いま”を知る上で、非常に大事なテーマです。映画検定にも頻出なので、受験者の方は、3か月後の試験に向け、一気に予習しちゃいましょう!

取材・文=小山田桐子

今回のテーマ:映画興行関連のデータから映画を学ぶ

2013年の映画界についての記述で、間違っているものを選びなさい。

  • (ア) スクリーン数は3318と、前年より28スクリーン増となった。
  • (イ) 年間公開本数は1117本で、前年より134本増しの大幅増加となった。
  • (ウ) 年間入場者は1億5588万人で、前年対比100.5%でほぼ横ばいとなった。
  • (エ) 平均入場料金は1246円と前年より12円増となった。
大谷
公開本数は絶対増加してると思うんですよ。「異様に公開数多い」って体感してますもん。そうやって見ていくと、どの選択肢も合ってる気がしてきちゃうんですよね。入場料金がちょっと増えてるっていうのも、3D料金の分かなとも思ったりするし。
松﨑
ちょっとヒントを言いましょうか。これは数字が違うものがあるといった問題ではないんです。スクリーン数、公開本数、入場者数、入場料金がどれも増加、もしくは微増という風になっていますが、ひとつだけ実は減っているものがある。
大谷
俺、(イ)が正解だったら気絶しますよ(笑)。公開本数は絶対、減ってない。じゃあ、(エ)にします。理由はちょっと分からないけど。
松﨑
お見事。正解は(エ)です。
大谷
えー、何で料金下がってるんですか?
松﨑
レディースデイや映画の日などの割引の影響ですね。一人あたり月に平均1.3本の映画を観ていると言われるんですが、1本も観ていない人の方が実は多いんですよね。大谷さんのようなヘビーユーザーが何回も映画館に行っている。そういう人たちほど、実はレディースデイなどの割引デイを利用しているんです。
大谷
「今日は映画の日だから、映画行かなきゃ」と思って行くんですよね。
松﨑
そうなんです。だから、「映画料金は高い」と言われていますけど、実は、平均すると下がっている。
大谷
なるほど、面白いなあ。
松﨑
ということでですね、第4回は興行について考える問題でしたけれども、いかがでしたか。
大谷
いやー、勉強になりました、今回も。まさかこういう問題が来るとは思わなかったですね。
松﨑
冒頭でもお伝えしましたが、映画検定では興行の問題、けっこう出るんです。大谷さんがおっしゃったみたいに「公開本数がすごく増えてる」とか、感覚的に分かる傾向ってあるじゃないですか。そういう傾向はやはり出題されやすいと思うので、毎年、『キネマ旬報 2月下旬号』の決算号などで、年度ごとのデータをチェックしておくのは大事だと思いますね。キネマ旬報ベスト・テン受賞作品や人名の他、その年の傾向をまとめたテキストも掲載されるので、押さえておいて損はないかと。
大谷
教えといてくださいよ! それ読んでないから、今回分からなかったんですよ!
松﨑
だから今教えてるじゃないですか(笑)。大事なのは、本番の試験ですから。
大谷
いやー、こうやって出題してもらうと、自分の得手・不得手がよくわかりますね。前回、全問正解でちょっと調子に乗ってましたけど、また、イチから頑張りますのでよろしくお願いします!
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