男性      女性

※各情報を公開しているユーザーの方のみ検索可能です。

EIGA, MON AMOUR

今まで、「映画賞」「俳優」「映画運動」と、どちらかと言うと製作段階のことを特集してきましたが、今回のお題は、ガラリと変わって「映画興行」。映画界の“いま”を知る上で、非常に大事なテーマです。映画検定にも頻出なので、受験者の方は、3か月後の試験に向け、一気に予習しちゃいましょう!

取材・文=小山田桐子

今回のテーマ:映画興行関連のデータから映画を学ぶ

2013年の映画界において劇場の“デジタル化”は最大のトピックスだった。
以下の用語のうち、劇場の“デジタル化”には直接関係ないものはどれか。

  • (ア) DCI
  • (イ) DCP
  • (ウ) DI
  • (エ) DTS
大谷
(問題を見た瞬間)全然わかんない、これ。もう、ヤマ勘で選ぶしかないですね。(イ)のDCP。
松﨑
ちなみに、DCPは「デジタル・シネマ・パッケージ」っていうんですけど。
大谷
……もろ、デジタルじゃないですか(笑)。
松﨑
一応、選択肢にあるDは全部「デジタル」のイニシャルです(笑)。
大谷
え~、もう、全然分からないので、(イ)でいいです。
松﨑
残念、不正解です。(イ)のDCPっていうのはフィルムに代わる素材のことなんですよ。
大谷
思いっきり“デジタル化”に関係ありますね(笑)。じゃあ、DCIはなんですか?
松﨑
DCIは「デジタル・シネマ・イニシアチブ」といって、素材自体を映画会社で作ってそれを光ファイバーなどを通じて映画館へ送り、サーバーなどに貯めるシステムの技術仕様と、その団体のこと。
大谷
じゃあ、DIは何ですか? まさか「ダイノジ・イイヨ」の略じゃないですよね(笑)。
松﨑
残念ながら(笑)。(ウ)DIは「デジタル・インターメディエイト」といって、これが実は正解の選択肢。映画を作る際に、フィルムの時には変えられなかった色が、デジタルでは変えられるようになったんですが、その色を変える作業のことですね。つまり、映画館のデジタル化ではなく、映画製作過程のデジタル化についての言葉なんです。
大谷
残りのひとつ、DTSは何ですか。
松﨑
DTSはデジタル音響の種類ですね。デジタル音響にはドルビーデジタルとDTSとSDDSと3種類あるんですが、調べてみると、DTSは「ジュラシック・パーク」が最初で93年、ドルビーデジタルは「バットマン リターンズ」が最初で92年、SDDSは「ラスト・アクション・ヒーロー」が最初で93年なんです。つまり、92年ごろから音の世界ではデジタル化が始まっていたっていうことなんですよね。
大谷
はあ、なるほどねえ。これは全然、分からなかったです。推理する余地もなかった。今のところ全問不正解か……せめて、1級だけ当てるっていう奇跡を起こしたい!
松﨑
では、1級の問題です。これは、さっきの3級の問題に近いんですけど、今の流れをちょっと知っていただきたいということで作られた問題ですね。ただ、かなり業界寄りのことになるんですが。