8年間の刑期を終えた一匹狼のヤクザ・英二が、風の噂を頼りに10年前に姿を消した妹のあずさを探して熊本へやってきた。彼は、地元の組織・村川組に客人として厄介になるが、英二の恩人・松次郎はそれを快く思わなかった。ある日、村川組と敵対する篠組のヒットマンを撃退した英二の部屋に、村川の計らいで美しい中国人売春婦・梅花が送られてきた。ストイックな英二は梅花を追い返そうとするが、彼女の方も頑として帰ろうとしない。もし何もしないで帰れば、村川から折檻を受けるからだ。そんな彼女の事情を知った英二は、更に彼女が村川に騙されて中国から連れてこられたことを知って、幸薄い彼女に優しくしてやる。ところが、ぶっきらぼうだが心優しい英二にいつしか惹かれるようになった梅花が、それから数日後、英二の元へ逃げてきてしまう。そんな梅花を英二は松次郎の家に匿ってもらうが、彼はそこであずさもまた村川によって梅花と同じ様な目に遭わされていたことを知らされるのだった。あずさを村川組から逃がした松次郎から、彼女が鹿児島の桜島にいると聞かされた英二。梅花と松次郎と一緒に桜島へ向かった彼は、夫と子供と暮らすあずさと束の間の再会を果たす。しかしその頃、村川の追手によって梅花が殺されていた。怒りに震えた英二は、篠組から武器を調達すると、単身、村川組に乗り込み組織を壊滅。その後、どこぞへと流れていくのであった…。