脚本家の谷山真由美(深田恭子)は、スランプに陥っていた。テレビ局から依頼されたスペシャルドラマの脚本が、締め切りを過ぎても全く書けないのだ。テレビ局では緊急対策会議が開かれ、制作局ドラマ部長の中川康博(井上順)は、あるプロデューサーを谷山のもとへ送り込む。そのプロデューサーとは、ドラマ部に配属されたばかりで資料の整理などの雑用ばかりで冴えない毎日を送っていた向井正也(椎名桔平)。言われるがままに一流ホテルでカンヅメになっている谷山を訪ねる向井。だが、彼女は向井をお供に夜の遊園地に繰り出してしまう。意を決した向井は観覧車の中で“シナリオを書いてもらうためなら、なんでもしますから”と宣言。すかさず、谷山のつぶらな瞳がキラリと輝く。“じゃあ、私と恋に落ちて。私は恋をしないと書けないの”。唖然とする向井。谷山はようやく書き出すが、向井が受け取った一枚目の原稿は、予定していた“人気女流作家の華麗な恋物語”ではなく、“生活に疲れた主婦”が主人公に……。書き直しを求めた向井に、谷山は“あたしを誰だと思ってるのよ!”と逆ギレ。スポンサーと視聴者を気にした向井は、無難なラブストーリーを提案するが、再び谷山に怒鳴られてしまう。落ち込む向井。そんな中、業を煮やしたテレビ局の編成部が動き出す。部長の先島昭子(清水美沙)は、谷山が恋に落ちることを見越して、二枚目で口も上手い部下の柳原恭一郎(塚本高史)を送り込む。それと同時に、新人脚本家にも代筆を依頼。さらに、営業局長の蒲生利夫(西村雅彦)も、スポンサー企業の宣伝部長、中村俊正(中村雅俊)からプレッシャーをかけられ、暗躍を始める。様々な思惑が交錯する中、遂にギリギリのタイムリミットまで、残り一日。今や自分を信じてくれるのは、向井だけだと気づく谷山。果たして、彼女の恋と脚本の行方は……?