互いの放つ空気のようなものに惹かれ合い、21歳の大学生・徹と青山の一等地でセレクトショップを経営する41歳の詩史が恋に落ちたのは3年前。ふたりは、年齢や立場を乗り越え逢瀬を重ねていた。だがある日、ずっと一緒にいたい気持ちから詩史は透を別荘へ誘うも、そこへ来る筈のなかった夫・浅野が現れ、甘い一時を邪魔されてしまう。さて、徹の高校時代の同級生・耕二もまた、同世代の恋人・由利がいながら、年上の人妻・喜美子と関係を持っていた。しかし、家庭に不満を抱え爆発寸前の彼女の感情的な言動を、次第に持て余すようになっていく耕二。そんな中、高校時代に耕二が母親に手を出したことから家庭崩壊に追い込んだ同級生・吉田が彼に接近。3人の女性たちに囲まれ立ち行かなくなった耕二は、女たちとの別れを覚悟する。一方その頃、徹と詩史にも決断を下す時が訪れていた。ふたりの関係が、浅野と徹の母親である陽子に知られてしまったのだ。詩史と結婚したいと言う徹に対し、詩史はわざと冷たく別れを告げる。それから数ヵ月後、パリに留学した徹を追って、浅野と離婚した詩史がやって来た。再会したふたりは、永遠の愛を誓い合うように唇を重ねた。