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午後の遺言状

  • ごごのゆいごんじょう
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  • 平均評点

    72.5点(165人)

  • 観たひと

    270

  • 観たいひと

    22

  • レビューの数

    31

基本情報

ジャンル ドラマ
製作国 日本
製作年 1995
公開年月日 1995/6/3
上映時間 112分
製作会社 近代映画協会作品
配給 ヘラルド・エース=日本ヘラルド映画
レイティング 一般映画
アスペクト比 アメリカンビスタ(1:1.85)
カラー/サイズ カラー/ビスタ
メディアタイプ フィルム
音声
上映フォーマット 35mm

スタッフ

監督新藤兼人 
脚色新藤兼人 
原作新藤兼人 
製作新藤次郎 
プロデューサー溝上潔 
井端康夫 
撮影三宅義行 
美術重田重盛 
音楽林光 
録音武進 
照明山下博 
編集渡辺行夫 
衣裳鈴木淳 
衣裳コーディネータールリ落合 
助監督鶴巻日出雄 
スクリプター川野恵美 
スチール金子哲也 

キャスト

出演杉村春子 森本蓉子
乙羽信子 柳川豊子
朝霧鏡子 牛国登美江
観世栄夫 牛国藤八郎
瀬尾智美 あけみ
津川雅彦 森本三郎
倍賞美津子 矢沢尚子
永島敏行 警部補
松重豊 両岡大五郎
木場勝己 脱獄囚
上田耕一 署長
加地健太郎 警官
内野聖陽 清川浩二
馬場当 民宿の主人
遠藤守哉 ホテルのフロント
三木敏彦 ホテルの支配人
三浦純子 ホテルのルーム係
高村祐毅 心中を目撃する少年
神野陽介 記者
大場泰正 カメラマン
田中光紀 ウエイター
大原康裕 コック
菊池誠 レストランの客
石井麗子 レストランの客
岡本正巳 タクシーの運転手
岡本早生 タクシーの運転手
峰松佑貴 アイスクリームを投げる少年
田中芳子 少年の母
麿赤児 天狗
鶴山欣也 おかめ
大駱駝艦 群舞

解説

別荘に避暑にやって来た大女優が出会う出来事の数々を通して、生きる意味を問うドラマ。監督・脚色は「墨東綺譚 (1992)」の新藤兼人。撮影は「墨東綺譚 (1992)」の三宅義行。主演は杉村春子と、1994年12月22日に逝去した乙羽信子。芸術文化振興基金助成作品。1995年度キネマ旬報ベストテン第1位ほか、監督賞(新藤)、脚本賞(新藤)、主演女優賞(杉村)、助演女優賞(乙羽)の4部門を受賞した。

あらすじ

夏の蓼科高原に、女優・森本蓉子(杉村春子)が避暑にやって来た。彼女を迎えるのは30年もの間、その別荘を管理している農婦の豊子(乙羽信子)だ。言葉は乱暴だがきちんと仕事をこなす豊子に、庭師の六兵衛が死んだことを知らされた蓉子は、六兵衛が棺桶に乗せたのと同じ石を川原から拾って棚に飾る。豊子には22歳の娘・あけみ(瀬尾智美)がいた。子供のいない未亡人の蓉子は、あけみを自分の子供のように可愛がっている。翌日、別荘に古い友人の牛国夫妻がやって来る。しかし、夫人の登美江(朝霧鏡子)は認知症にかかっており、様子がおかしい。過去と現実が混濁している登美江を元に戻したい一心で、夫の藤八郎(観世栄夫)は蓉子に会わせたのだが、一瞬チェーホフの『かもめ』の一節を蓉子と空で言えたかと思うと、元の状態にすぐに戻ってしまう。と、そこへピストルを持った脱獄囚が別荘に押し入って来た。恐怖におののく蓉子たち。だが、男がひるんだ隙に警戒中の警官が難を救った。そして、蓉子たちはこの逮捕劇に協力したとのことで、警察から感謝状と金一封を受け取る。ご機嫌の蓉子たちは、その足で近くのホテルで祝杯を上げた。翌日、牛国夫妻は故郷へ行くと言って別荘を後にする。やっと落ち着ける蓉子だったが、近く嫁入りするあけみは実は豊子と蓉子の夫・三郎(津川雅彦)との子供だったという豊子の爆弾発言に、またもや心中を掻き乱されることになる。動揺した蓉子は不倫だと言って豊子をなじるが、翌朝になって容子は、豊子と夫との仲を許し、あけみは自分の娘も同然だと言って豊子を驚かせる。そして、結婚式を前にこの地方の風習である足入れの儀式が執り行われた。生と性をうたうその儀式に次第に酔いしれていく蓉子は、早く帰郷して舞台に立ちたいと思うようになった。ところが、そこへ一人の女性ルポライター・矢沢(倍賞美津子)が、牛国夫妻の訃報を持って現れた。驚いた蓉子は豊子を伴い、矢沢に牛国夫妻が辿った道を案内してもらう。二人が入水自殺を図った浜辺で、蓉子は残された人生を充実したものにすると、手を合わせる。別荘に戻った蓉子は舞台用の写真の撮影を済ませると、東京へ帰っていく。豊子は蓉子が死んだ時に棺桶の釘を打つために、以前拾ってきた石を預かるが、いつまでも死なないで強く生きて欲しいという願いを込めて、それを川原に捨ててしまうのだった。

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