盤上の向日葵

『孤狼の血』の著者・柚月裕子の同名小説を原作とする将棋界を舞台にしたヒューマン・ミステリー。ある山中で将棋の駒を胸に抱いた白骨死体が発見され、ひとりの天才棋士の哀しい過去が暴かれる。孤高の天才棋士・上条を「ヘルドッグス」の坂口健太郎、伝説の賭け将棋の真剣師・東明を「国宝」の渡辺謙が演じる。共演は桂介の過去を解き明かす刑事を佐々木蔵之介と高杉真宙、桂介の過酷な少年時代に光を与える恩師を小日向文世、桂介の父を音尾琢真、東北一の真剣師を柄本明、桂介の婚約者という映画版オリジナルのキャラクターを土屋太鳳。監督は「隣人Ｘ　疑惑の彼女」の熊澤尚人。

山中で、身元不明の白骨死体が発見される。事件解明の手掛かりは、遺体と共に発見されたこの世に7組しか現存しない希少な将棋駒。捜査の末、明らかになったその駒の持ち主は、突如将棋界に現れ、一躍時の人となった天才棋士、上条桂介（坂口健太郎）だった。やがて桂介を巡る捜査線上に、桂介の過去を知る重要人物として、賭け将棋で裏社会を生きた伝説の真剣士、東明重慶（渡辺謙）の存在が浮かび上がる。桂介と東明の間に何があったのか？ 次第に明らかになる謎に包まれた桂介の生い立ち。だがそれは、想像を絶する過酷なものだった……。