孤独な幼少時代を過ごしてきた20歳のナミ(瀧内公美)の趣味は“孤独ウォッチング”。それは、孤独を抱えた人を見つけては観察するというものだった。ある日、ナミは孤独死寸前の老人・塩見三十郎(笹野高史)に出会う。家族と疎遠になり、孤独に打ちのめされた塩見の生活を監視して優越感に浸るナミ。だがその楽しみは、若くて美しい女性スヨン(キム・コッピ)の登場によって打ち破られる。スヨンは、自らが信じるキリスト教の聖書を通じて、次第に塩見の生活を明るいものに変えてゆく。“信仰”とともに、生きる希望を手に入れ、見違えるほど生命力を取り戻してゆく塩見の幸せそうな表情を目にして、怒りに打ち震えるナミ。“あれは私のだ!私のなんだからーっ!”塩見を独占しようと、衝撃的な行動に出るナミだったが……。