真面目な性格の大分市役所広報課職員・西川千晶(井上真央)は、市長(風間杜夫)から“市のPRのために、女子綱引きチームを結成するように”との無理難題を課されてしまう。マイナースポーツゆえ人集めに頭を痛めた千晶は、勤務先の給食センター廃止に反対して、仲間とともに市役所に直談判に乗り込んだ母、容子(松坂慶子)の姿を見て、市長との取引を思いつく。給食センターの職員を綱引きメンバーにして、全国大会出場まで勝ち抜いたら廃止を取り消そうというのだ。こうして集まった“綱娘”メンバーは個性豊かな7人の女性。“デートがある”と練習をサボりがちの和枝(浅茅陽子)。反抗期の息子に手を焼く主婦の絵美(西田尚美)。麗子(ソニン)はペットショップ店員に恋い焦がれ、食欲旺盛な美香(渡辺直美)は認知症の父(笹野高史)の介護に追われる毎日。さらに、競輪に夢中のかおる(犬山イヌコ)とタバコがやめられない沙織(中鉢明子)。競技綱引きには8人が必要ということで、必然的にメンバーになった千晶はキャプテンまで押し付けられ、コーチには、イケメンだが空気の読めないシイタケ農家の公雄(玉山鉄二)を抜擢する有様。前途多難なチームは小学生との練習試合にも完敗。この敗戦を全く意に介さないメンバーの態度に怒った千晶は、チーム脱退を宣言する。だが、容子と話し合った千晶は、様々な女性たちの姿を知る。なぜ和枝は練習をサボっていたのか?なぜ絵美の息子は母に反抗していたのか?それまで見えていなかったものが見えた時、千晶はたった1本のロープを8人で引き合うという単純な競技が、どれほどみんなの心を一つにしてゆくものであるかを理解する。“女に生まれてよかった。”心からそう思う千晶と気持ちを新たに結束した綱娘たち。しかし、市長の暗躍により、給食センターは再び廃止の危機に。果たして、このピンチに千晶たちはどう立ち向かうのか……?