仕事と恋に挫折した30歳のOL・渚。あるパレオに魅せられ、その輸入をひとりで成功させようと意気込んでハワイに乗り込んで来たものの、レストラン兼ホテルの経営者・カイや、父親の経営するリゾート開発会社から派遣されハワイ島に調査に来ていた青年・潤はその作者を教えてくれず、やっと見つけた作者のユミもけんもほろろの対応だ。だがやがて、島の人々との交流、ハワイ独特の時間の流れや雄大な自然に触れるうちに心癒された渚は、マナ=魂の大切さ、自分の小ささに気づくようになっていく。そんなある日、ユミの娘・エミーから1年前、息子のジョージがカイに頼んだスペシャル・ディナーに必要な貝を採りに海へ出掛けたまま帰らぬ人となってしまって以来、ユミがパレオを作れなくなっていたことを聞かされた彼女は、ある計画を思いつく。それは、その貝を採ってもう一度カイにスペシャル・ディナーを作ってもらい、ユミの止まってしまった時間を再び動かすこと。果たして渚のマナは通じ、ユミはパレオ作りの再開を約束してくれるのだった。