江成一信(長谷川初範)が院長を勤める江成病院。ここでは、医学、科学において最先端の技術を持つ副院長の江成瑞恵(酒井和歌子)が介護ロボットを開発、患者の世話に当たらせていた。ある日、病院の駐車場で車が暴走。看護士の樋野裕子(佳村さちか)にぶつかりそうになる。身を挺して彼女を救ったのは、介護ロボットのミキ(水川あさみ)だった。自分の腕を損傷しながらも裕子を救ったミキは、その可憐さとテキパキとした仕事ぶりで、院内の人気者になっていく。中でも、なにかとミキの面倒を見てくれるのは中年の看護士、永田(泉谷しげる)。だがその一方で、ロボットに対して懐疑的な羽月和(菜葉菜)はミキに冷たく当たる。日毎に体が動かなくなる難病に冒された田辺光一郎(村田雄浩)は、かつて優秀な外科医だった。だが身の回りの世話を看護士に任せるしかない現在の境遇を悲観し、自殺願望を抱いていた。ロボットでありながら人間的にふるまうミキの姿と自分を比較して、彼はますます厭世的になっていく。サッカー選手だったが、試合中の負傷が元で歩けなくなった川尻周(柏原収史)は、瑞江による工学的形成手術の順番を待っていた。入院生活を送る彼と恋愛関係になった裕子は、自分を救ってくれたミキを紹介する。だが、彼はミキの姿を見た途端、不機嫌になる。川尻は瑞江の研究室を訪れ、ミキを作ったことを激しく非難。その時丁度、勤務を終えたミキが部屋に戻る姿がモニターに映し出される。看護服を脱ぎ、除菌ボックスに入ったミキは、人工皮膚除去光線と殺菌レーザーにさらされて、瞬く間にスチール製のボディを現す。その姿に、驚愕のあまり声も出ない川尻は、研究室を飛び出していくのだった……。