朝の混雑する山手線車両内で、国土交通省の高級官僚・川村安弘(中原丈雄)が死亡した。警察の調べで持病の心臓発作が原因とされたが、実は巧妙に自然死のように見せかけた殺人だった。犯人は、日系アメリカ人で米軍特殊部隊出身の暗殺者ジョン・レイン(椎名桔平)。これまで、政財界や裏社会の重要人物を自然死に見せかけて完璧に抹殺してきた凄腕の殺し屋だ。女と子どもは殺さないというルールを貫いてきたレインだったが、川村が所持していたメモリースティックが消えたことで、彼の運命が狂い始める。クライアントから次にレインのもとにきた依頼は、川村の二人の娘、奈緒子とみどり(長谷川京子)を殺せというものだった。レインは拒否するが「たとえお前がやらなくても、誰かが48時間以内にやる」という言葉通り、奈津子は何者かによって殺される。とてつもなく大きな何かが動いていることを察知したレインは、残されたターゲット、みどりがジャズ・ピアニストとして演奏するクラブに向かった。だが、そこには既に何者かが仕掛けた罠が待ち受けていた。レインとみどりは東京の街を逃亡するが、二人の行動は何万台も設置された監視カメラの映像によって調べつくされていた。突然現れた謎の男レインに反発するみどり。抵抗されながらも、生き延びたいと願うみどりにその術を教えるレイン。みどりの父が残したメモリースティックには何が隠されているのか。レインを執拗に追い詰めようとするCIAアジア局長ウィリアム・ホルツァー(ゲイリー・オールドマン)の正体は。レインは、遂に自分自身とその消せない過去に向き合うことになるのだった……。