海の見える高級マンションの一室、1303号室に引っ越してきた緑川沙弥香(深川あき)と恋人の岩田健一郎(松尾敏伸)。引越しを終えた二人は友人を招き、ホームパーティーを開く。パーティーも終盤を迎えたころ、沙弥香は飼い犬のサマンサを追って和室に踏み入ると、押入れの襖に何者かの気配を感じる。リビングに戻り、頼りない足取りでベランダへと向かう沙弥香。明らかに様子がおかしい。沙弥香はソファに置かれたクマのぬいぐるみを抱き、健一郎に微笑みかけると、そのまま躊躇なく地面へと身を投げた。コンクリートの表面に叩きつけられ沙弥香は命を失う。沙弥香の傍らで少女がクマのぬいぐるみを拾い上げ、囁く。「また落ちちゃったね…」沙弥香の葬儀の日。姉の真利子(中越典子)は健一郎から沙弥香の死が自殺ではないと聞かされる。真利子は沙弥香の死に不信を感じ、部屋の整理も兼ねて1303号室を訪れ、隣室(1302号室)の少女を訪ねる。部屋の中で少女は一人、母親の帰りを待っていた。「隣の女の人は、みんな死んじゃうんだよ」人形のように美しい、無表情な少女。その後1303号室に宿泊した真利子は、沙弥香の霊と出会う。しかし、沙弥香の霊は真利子に背を向け、振り返ったときは[見知らぬ女]になっていた。カーテンに紛れ込むように消えた[それ]を真利子は幻覚だと思い込もうとする。真利子は1303号室を捜査する桜井刑事(古田新太)と出会う。桜井は真利子に、わずか三年間に沙弥香を含めて五人もの女性が1303号室で投身自殺したことを告げ、スクラップされた新聞と雑誌記事を見せる。そこに刻まれていたのは、母親の腐乱死体を抱え、二年前に投身自殺した杉内幸世という女性の記録だった。桜井は連続投身自殺の原因が幸世の怨念にあるのではないかという。真利子はが杉内幸世の記録を調べ始める……。