世界で通用するコメディアンを目指してニューヨークへ渡った松井香助(ユースケ・サンタマリア)は、自身の未熟さを思い知って挫折。多額の借金を背負い、行き場もなく帰国して故郷へと戻った。香助の実家は讃岐うどんの本場として知られる香川県にあり、父(木場勝己)は県内でも屈指のうどん職人だった。頑固一徹の父親から罵倒されながらも、姉の万里(鈴木京香)の理解によって、この地でもう一度やり直すことを決意する香助。そして母親の墓参りに行く途中、香助の軽トラックはガス欠して、深い山奥で宮川恭子(小西真奈美)に出会う。地元の広告代理店に勤める幼なじみの鈴木(トータス松本)の紹介で、香助はタウン誌の編集部で働き始めた。そこで再会したのが、女性編集者の宮川恭子だった。彼女は、『タウン情報さぬき』で讃岐うどんに関するコラムの連載を提案する。ひと言で讃岐うどんといっても、多種多様な味付けがあると主張する恭子。アメリカ帰りの香助も、讃岐うどんの魅力を再発見していた。恭子のコラムでは、地元の人でも知らない隠れた名店を次々と紹介していく。いつしか讃岐うどんは注目されて、次第にファンを増やしていった。そして遂に、東京のテレビの情報番組でも取り上げられて、讃岐うどんの大ブームがやって来る。本場の讃岐うどんを求めて、香川県を訪れる観光客たち。そんなブームの渦中で香助の父は倒れ、帰らぬ人となる。父の店である松井製麺所は、万里の夫である良一(小日向文世)が継ぐことに。一大イベントとして開催された『讃岐うどんフェスティバル』の終了後、潮を引くようにブームは去っていった。「世の中、終わらないブームはないからな」フェスティバルを仕切った鈴木の言葉は、香助の胸中に新たな火をつける。CGキャラクター『キャプテンUDON』を引っさげて、再びニューヨークの地を踏む香助。彼の新たなる挑戦が始まったのだ。