陵明大学駅伝チームの壮介と義彦。卒業後、義彦は名門の実業団“ランテック”へ進み、オリンピック出場を期待されるマラソン選手として活躍を続け、一方、“横須賀造船”に入社した壮介は、大学時代のマネージャー・さおりに支えられながら、長引く不況の為に廃部になっていた駅伝部復活に奔走していた。さて、壮介の努力と営業部の和田や工員の大森らの参加で誕生した新生駅伝部。地区大会などに出場し徐々に力をつけ始めた彼らだったが、ある日、会社に吸収合併の話が持ち上がり、部の存続は関東実業団大会の結果次第となってしまう。しかも、ライヴァルのランテック・チームには、心臓に爆弾を抱え駅伝転向を余儀なくされた義彦が参加するという思わぬ知らせが舞い込む。大会当日、義彦にプロポーズされたさおりが見守る中、横須賀造船は強豪ランテック相手に健闘を見せていた。しかし、選手のひとりである村橋が途中で疲労骨折を起こし、更にアンカーの壮介が繰り上げスタートを無視し村橋からタスキを受け取ろうとした為に、横須賀造船所チームは記録を抹消。1位でゴールした義彦もその直後に発作で倒れ、帰らぬ人となってしまう。それから1年後、それぞれの人生を歩み出していた駅伝部のメンバーやさおりの前に、国際マラソンにタスキをかけて出場している壮介の姿があった。