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裁かれる越前守

  • さばかれるえちぜんのかみ
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  • 平均評点

    80.1点(13人)

  • 観たひと

    21

  • 観たいひと

    7

  • レビューの数

    5

基本情報

ジャンル 時代劇
製作国 日本
製作年 1962
公開年月日 1962/4/6
上映時間 78分
製作会社 大映京都
配給 大映
レイティング 一般映画
アスペクト比 シネマ・スコープ(1:2.35)
カラー/サイズ モノクロ/シネスコ
メディアタイプ フィルム
音声
上映フォーマット 35mm

スタッフ

監督田中徳三 
脚色新藤兼人 
原作吉川英治 
企画鈴木晰成 
撮影本田平三 
美術加藤茂 
音楽鈴木静一 
録音海原幸夫 
照明伊藤貞一 
編集菅沼完二 
スチル小牧照 

キャスト

出演長谷川一夫 大岡市十郎
中村玉緒 お燕
丹阿弥谷津子 お縫
月丘夢路 お袖
勝新太郎 徳川吉宗
島田竜三 阿能十
林成年 山本左右太
安部徹 刑部様
須賀不二男 大岡主殿
沢村宗之助 赤螺三平
山路義人 中岡亀次郎
香川良介 大岡忠右衛門
南部彰三 大岡兵九郎
南条新太郎 中山出雲守
市川謹也 辰三
原聖四郎 小林勘蔵
横山文彦 山善
藤川準 そば屋の親爺
堀北幸夫 薮田助六
岩田正 喋る番頭
菊野昌代士 船頭
越川一 瓦版売り
志賀明 由太
滝川潔 喋る町人
沖時男 どんぐり徳
大杉潤 番頭忠吉
浜田雄史 市川義平太
山岡敬四郎 太った乞食
木村玄 庄七
小林加奈枝 山善の妻
滝のぼる 喋る女
大谷鷹子 飯屋の女
谷口和子 猿ぐつわの女中
六條奈美子 藤尾
出演(声)若杉曜子 きんきん声の女

解説

吉川英治原作から「黒蜥蜴(1962)」の新藤兼人が脚色、「誘拐」の田中徳三が監督した異色時代劇。撮影は「雨の九段坂」の本田平三。

あらすじ

大岡家の養嗣子市十郎は娘お縫との縁組みまでしていながら、愛人お袖の水茶屋を根城に、ごろん棒と徒党をつくって暴れ回っていた。ある日、お袖が市十郎と対立する銀歯組一味に誘拐された。かねて銀歯組は御金蔵の絵図面を秘める大岡家の土蔵破りをもくろんでいたが、お袖の命と引きかえに大岡家への手引きを市十郎に迫った。いとしいお袖のため、市十郎は黒装束に身を包んで銀歯組とわが家へ忍び入ったが、実兄主殿は一味の兇刃を浴びて非業の最期をとげた。自責の念にかられ切腹しようとする市十郎を、養父忠左衛門が訓した。それから十五年……。江戸市中に五人組の怪盗が出没、将軍吉宗は南北の両町奉行に逮捕を厳命した。時の南町奉行こそ、市十郎の変る姿であった。一夜、五人組が消えたとおぼしき場所で一人の美しい夜鷹が捕えられたが、忽然と現われた美少年が番太を新って、夜鷹を救い去るという事件が起きた。その美少年は、越前守が市十郎の昔、お袖との間にできたお燕であった。市十郎に捨てられたお袖は、銀歯組の頭領に手ごめにあい情婦になっていたが、名声高い越前守を恨み、五人怪盗の一人として悪事を働いているのだった。それを知った越前守は悩むが、心を鬼にして一味を捕えた。裁きの日、兇賊が奉行と関係深い人間と判って、町人たちは奉行所に押し寄せ、越前守の異例のはからいで白洲に入ることを許された。引き出されたお袖、お燕らは越前守の不実をなじるが、越前守は諄々と当時の事情を明かし、奉行として一味の罪を裁き、自らの罪も裁くのだった。お袖たちはその言葉に心をうたれて泣き崩れた。かくて、町人たちも感動のうちに裁きは終った。部屋に戻った越前守は、成行きを案じて来合わせていた将軍吉宗に死ぬ覚悟を洩らすが、吉宗は強く押しとどめ、天下万民のため生きて苦しむことを命じるのだった。越前守の眼には深い悲しみと共に、あらゆる苦悩を踏み越えようとする堅い決意があふれていた。

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