太陽を盗んだ男

たいようをぬすんだおとこ|The Man Who Stole the Sun|----

太陽を盗んだ男

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レビューの数

97

平均評点

81.9(618人)

観たひと

938

観たいひと

93

基本情報▼ もっと見る▲ 閉じる

ジャンル ドラマ
製作国 日本
製作年 1979
公開年月日 1979/10/6
上映時間 147分
製作会社 キティ・フィルム・コーポレイション
配給 東宝
レイティング
カラー カラー/ビスタ
アスペクト比 アメリカンビスタ(1:1.85)
上映フォーマット
メディアタイプ
音声

スタッフ ▼ もっと見る▲ 閉じる

監督長谷川和彦 
脚本レナード・シュレイダー 
長谷川和彦 
原案レナード・シュレイダー 
製作山本又一朗 
プロデューサー伊地智啓 
撮影鈴木達夫 
美術横尾嘉良 
音楽井上尭之 
音楽プロデューサー多賀英典 
録音紅谷愃一 
照明熊谷秀夫 
編集鈴木晄 
助監督相米慎二 
スチール安保隆 

キャスト ▼ もっと見る▲ 閉じる

出演沢田研二 城戸誠
菅原文太 山下満州男警部
池上季実子 沢井零子
北村和夫 田中警察庁長官
神山繁 仲山総理大臣秘書
佐藤慶 市川博士
伊藤雄之助 バスジャック犯人
風間杜夫 プロデューサー浅井
水谷豊 交番の警官
西田敏行 サラ金の男
小松方正 サラ金の係員
汐路章 水島刑事
森大河 佐々木刑事
江角英明 田中の部下江川

解説 ▼ もっと見る▲ 閉じる

原爆を作りあげ国家を脅迫する中学の物理の教師の姿を描く。脚本は「ザ・ヤクザ」のレナード・シュレーダーと「青春の殺人者」の長谷川和彦の共同執筆、監督も同作の長谷川和彦、撮影は鈴木達夫がそれぞれ担当。

あらすじ ▼ もっと見る▲ 閉じる

東海村の原子力発電所が一人の賊に襲われた。警察庁長官の「盗難の事実は一切ない」という公式発表に山下警部は疑問を抱いていた。その頃、中学の物理の教師、城戸誠は、自分の部屋で、宇宙服スタイルで原爆を作っていた。城戸は完成した原爆の強大な力で、警察に「テレビのナイターを最後まで放映しろ」と要求、連絡相手を山下警部に指名した。何故なら、東海村襲撃の下見をかねて生徒たちと原発を見学した帰り、機関銃と手榴弾で武装した老人にバスジャックされたとき、生徒を救出し、弾を受けながら犯人を逮捕した男が山下で、教師に飽きた自分と比べ、仕事に命を張った山下に魅力を感じたのだ。その日のナイターは最後まで放映された。犯人の第二の要求は麻薬で入国許可の下りないローリングストーンズ日本公演だった。次に城戸は原爆を作るのにサラ金から借りた五十万円を返すために五億円を要求した。金の受け渡しに犯人と接触出来ると、山下は張り切った。金を受けとったとき、警察に包囲された城戸は、札束をデパートの屋上からばらまいた。路上はパニックと化し、そのドサクサに城戸は何とか逃げ出す。やがて、城戸は武道館の屋上で山下と再会、二人はとっくみ合ううち、路上に転落、山下は即死するが、城戸は原爆を抱いたまま木の枝にひっかかって命びろい。タイムスイッチのセットされた原爆を抱いて街を歩く城戸。そして城戸の腕の中で、強烈な光が……。

キネマ旬報の記事 ▼ もっと見る▲ 閉じる

2018年8月上旬特別号

巻頭特集 キネマ旬報創刊100年特別企画 第2弾 1970年代日本映画ベスト・テン:ベスト15グラビア解説

2015年2月上旬号

【巻頭特集】菅原文太 一番星になった男:「太陽を盗んだ男」インタビュー 長谷川和彦[監督]

2001年10月上旬号

キネ旬DVDコレクション:「太陽を盗んだ男」

1980年5月下旬号

大黒東洋士氏の「太陽を盗んだ男」批判に答える:

1980年4月下旬号

「太陽を盗んだ男」はベスト・テン上位になるような作品か?:

1979年11月下旬号 創刊60周年記念特別号

キネ旬試写室:太陽を盗んだ男

1979年10月下旬号

「太陽を盗んだ男」特集インタビュー:長谷川和彦 「太陽を盗んだ男」は要求のない時代に生きるおれ自身のメッセージだ

1979年10月上旬秋の特集号

グラビア:太陽を盗んだ男

日本映画紹介:太陽を盗んだ男

1979年9月上旬号

グラビア:太陽を盗んだ男

2025/11/27

78点

選択しない 


前半が特に面白い

沢田研二扮する中学校の教師が盗んだプルトニウムから原爆を手作りして政府を脅し、ナイターの野球中継を最後まで放送させたり、ローリング・ストーンズの武道館公演を要求する前半が特にメチャクチャ面白い。その後は菅原文太の刑事との闘いとなり、派手なカーチェイスなど見応えがあるが、普通のアクション映画の範疇となる。前半がピークでややトーンダウンした印象は否めない。

2025/11/20

2025/11/22

65点

VOD/Amazonプライム・ビデオ/レンタル/テレビ 


キネマ旬報の第1位作品でありながら未見であり、かなり期待して観たのだが、正直それほどの名作という感じは受けなかった。
いつものことながらジュリーは黙っている時は絵になるのだが、セリフを話すと浮いてしまう。菅原文太とのかみ合いもいまひとつ。
アクションや爆破場面はどなたかのレビューにもあった通り、まるで「西部警察」だし、原爆の緊迫感も感じられない。
私の感受性の問題かもしれないが、期待が大きかっただけに残念。

2025/10/22

2025/10/22

83点

選択しない 


先の読めない展開、城戸の狂気がじわじわくる(^^;;

理科の教師が原爆を作るという荒唐無稽な話なのに、作る過程とか妙なリアリティも感じられて惹き込まれます(^^;;

刑事山下との対決はスリリングで、特に電話を通じて初めて肉声を聞いた山下が「どこかで聞いた」と言うあたりはとても上手い(^^;;

途中からはアクション満載となり、カーチェイスからの山下がヘリに捕まって登場する驚き、どれだけ撃っても死なないゾンビっぷりも凄い(^^;;

城戸の髪の毛が抜けていく被爆者を暗示する演出も怖い。これは「博士の異常な愛情」同様、原爆の危険性を警告する、ある種の反戦映画なんだろうと思う。

渋谷の街の映像で、安田火災海上の看板が映って懐かしかったり(^^;;

2025/08/28

2025/08/29

-点

選択しない 


5億円を屋上からばら撒くシーンや、菅原文太の「どうせ政府は碌な使い方をしない」と言うセリフが最高だった。ラストの沢田研二と菅原文太の格闘は、筋少のキラキラと輝くものツアーで見たことを思い出した。「行くぞ9番」と言うセリフの意味がやっとわかった。

2025/07/27

2025/07/29

80点

購入/DVD 


「よそ者の会」を観たら「太陽を盗んだ男」だと感じた。西崎監督が舞台挨拶で、影響を受けた映画が「太陽を盗んだ男」だと、卒論も「太陽を盗んだ男」について書いたと語る。
これはもう一度「よそ者の会」を見る前に「太陽を盗んだ男」を観直さなければ!
やっぱり面白い。スクリーンで二本立てで観たいものだ。

2022/07/04

2024/11/16

78点

テレビ/有料放送/WOWOW 


 「ザ・ヤクザ」のレナード・シュレーダーと「青春の殺人者」の長谷川和彦の共同脚本で、長谷川和彦が監督したクライムアクション映画。
 主演は当時大人気のシンガー沢田研二で、彼が演じたのは原爆を作りあげ国家を脅迫する中学の物理教師だ。
 大学紛争が終焉し、三無主義が若者に蔓延する時代に、体制に糾う一人の男の姿は若者たちに共鳴した。本作品が今もカルト的に人気を持つもはそのような背景かもしれない。
 私は当時そんなに面白いと思わなかったが、観返して見ると若者を具現化した沢田と体制側を具現化した菅原文太の刑事との対決がなかなか良くできていた。

 「青春の殺人者」と本作で若者たちから絶賛の嵐を得た長谷川和彦監督は、この後映画作品を発表していないのは残念だ。