宮崎駿監督が少年時代に母から手渡された同名小説『君たちはどう生きるか』(吉野源三郎著)のタイトルを借りて、これまで描いてこなかった自身の少年時代を重ねた自伝的ファンタジー・アニメーション。舞台は宮崎監督の記憶の中に残るかつての日本。母を戦火で失った11歳の少年・眞人(マヒト)が、父・勝一とともに東京を離れて、新たな母・夏子と暮らしはじめる庭園家屋で、生と死が混然となった不思議な世界へと導かれていく。サギ男や屋敷に住む7人の老婆たち、漁師の女性・キリコなど、不可思議で魅力的なキャラクターが、眞人の冒険をささえる。果たして眞人が行きつく先とは……。宮崎監督が2013年の「風立ちぬ」後に行った引退宣言を撤回して、長編製作を企画した2016年から7年の歳月を経てついに劇場公開。公開前にポスター・ヴィジュアル1枚、音楽は久石譲であること以外は、内容もキャスト・スタッフも明かされない宣伝戦略がとられた。