てぃだ　いつか太陽の下を歩きたい

2022年沖縄国際映画祭でワールドプレミア上映された石垣島初のヒューマンサスペンスドラマ。都会で人に裏切られ、生きることに疲れた女性が、離島の素晴らしい景色と人々の温かさに触れて成長していく様子を、裏切りや憎悪、友情や愛情などを丁寧に織り交ぜながら描き出す。ドラマ『義母と娘のブルース』『天皇の料理番』などの演出を手がけた中前勇児監督が「サンゴレンジャー」に続き、石垣島映画第2弾に挑んだ。主人公のまどかを演じるのは馬場ふみ、まどかに前を向くように引っ張ってゆく里美に中村静香。平成仮面ライダーの申し子・武田航平がキーパーソンの安里リョータ、元欅坂46の今泉祐唯が金城アキを演じる。温水洋一、仁科貴、伊藤かずえ、モロ師岡、黛英里佳、鈴木秀人が脇を固め、劇団EXILE青柳翔が、高橋まどかの恋人役で友情出演している。

末期がんの母を看病しながら製造会社の工場で働く高橋まどか（馬場ふみか）は、彼氏のDVから逃れるため、病気の母も仕事もすべて捨てて石垣島へと逃げる。だが、島に着いた早々、タクシーに荷物を持ち逃げされてしまうまどか。途方に暮れていたところを、吉岡里美（中村静香）が通りがかり、手を差し伸べる。里美に連れていかれた居酒屋の店長や常連客、その仲間たちは、気落ちしているまどかをなんとか元気付けようとする。ダイビングや観光へと案内されるうちに、徐々に石垣島の人びとに心を開いていくまどか。だが、石垣島マラソンの日に事件が起こる。まどかは自分の人生をとりもどせるのか……。