三本木農業高校2年生の菊池香苗(長渕文音)は馬術部に所属している。顧問の古賀先生(柳葉敏郎)の指導は厳しく、馬の世話は早朝から夜中までかかる重労働のため、香苗のほかの部員は3年の帆乃夏(西原亜希)、2年の陽子(森田彩華)と賢治(奥村知史)、1年の高橋(小林裕吉)だけである。香苗が世話を担当しているのは、タカラコスモス、通称コスモという馬だった。かつては馬術競技の世界で名馬と名を馳せたが、左目を患って引退し、三本木農業高校に引き取られたサラブレッドである。プライドが高い上に気性が荒く、香苗の言うことを全く聞かない。軽い気持ちで入部した香苗にとって、コスモの世話は荷が重かった。ある日、散歩中にコスモが暴れ出した。腹を立てた香苗はコスモをその場に置き去りにして帰ろうとするが、コスモの異変に気づく。さらに視力が弱まり、地面の小さな起伏さえ認識できなくなっていたのだ。コスモの苦しみを知った香苗は、それから献身的に世話をするようになる。コスモも次第に香苗に心を開いていく。コスモの出産や仔別れなどを経て、部員達は少しずつ大人になっていった。そして、香苗にとって高校生活最後の馬術大会を迎える。香苗は周囲の反対を押し切り、コスモと大会へ出場することを決意する。