最愛の夫(豊原功補)に先立たれ、一人息子の零(杉浦太陽)と暮らす圭子(田中好子)。お互いを「圭子さん」「零君」と呼び合い、まるで恋人同士のような二人に、突然、悲劇が起こる。大学に入学したばかりの零が飲酒運転の車にはねられたのだ。愛する息子のあまりにも突然過ぎる死…。圭子は零の死を受け止められない日々を過ごす。零を奪った加害者(袴田吉彦)は飲酒運転かつ無免許、再犯だったにも関わらずたった数年の懲役という判決だった。あまりにも軽い交通犯罪の刑罰。「未来ある若者の命を奪っておいて、数年で社会復帰できるなんて…なぜ?」圭子は刑法の厳罰化に向けて立ち上がる。自分と同じ悲しみを背負う人を一人でも増やさないために、零の生命を繋げていくために…。そして、圭子は「零君の分も生きるんだ」と誓い、世の中に、ひとつひとつ奇跡を起こしていく。