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世界はときどき美しい

  • せかいはときどきうつくしい
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  • 平均評点

    67.1点(51人)

  • 観たひと

    102

  • 観たいひと

    23

  • レビューの数

    5

基本情報

ジャンル ドラマ
製作国 日本
製作年 2006
公開年月日 2007/3/31
上映時間 70分
製作会社 デジタル・ネットワーク・アプライアンス/GPミュージアムソフト/ユナイテッドエンタテインメント/オフィス作
配給 ユナイテッド・エンタテインメント
レイティング 一般映画
アスペクト比 スタンダード(1:1.37)
カラー/サイズ カラー/スタンダード
メディアタイプ フィルム
音声
上映フォーマット 35mm

スタッフ

監督御法川修 
脚本御法川修 
企画長澤秀俊 
製作棚橋淳一 
中島仁 
長田安正 
製作主任桜井恵夢 
プロデューサー西健二郎 
協力プロデューサー本多徹至 
木下知子 
撮影芦澤明子 
美術露木恵美子 
音楽監修大木雄高 
主題歌鈴木慶江 
録音森英司 
音響高木創 
照明木村公義 
編集時森茂和 
衣裳宮本まさ江 
ヘアメイク小沼みどり 
キャスティング安部実奈 
製作進行大町綾子 
監督補甲斐聖太郎 
助監督西海謙一郎 
佐高美智代 
瀬戸慎吾 
写真大橋愛 
タイトルデザイン小山泰 
イラストレーション浅見ハナ 
裸婦画カワニシタカヒ 
ドローイング黒田征太郎 
脚本協力西野智昭 
ガラス造型作家鶴田安芸子 
フラワーアレンジ長澤牧子 
彗星写真沼尻裕 

キャスト

出演松田美由紀 野枝
柄本明 蝿男
安田蓮 ハナタレ小僧
川名正博 バーのマスター
戸辺俊介 バーテンダー
時任歩 仕事帰りのホステス
遠山景織子 スナックのべっぴんママ
尾美としのり スナックの酔客
片山瞳 まゆみ
瀬川亮 邦郎
松田龍平 柊一
浅見れいな 朋子
あがた森魚 野辺山教授
桑代貴明 幼い頃の柊一
市川実日子 花乃子
木野花 静江(花乃子の母)
草野康太 大輔(花乃子の兄)
南加絵 カフェの店員
鈴木美妃 花乃子の友人

解説

フランスの詩人、ジャック・プレヴェールの詩篇より取られたタイトルを持つこの映画は、五つの短篇からなる掌篇集(アンソロジー)。人間の内面を綴るモノローグとオーガニックな感触をたたえた柔らかなスケッチ映像が観る者をたおやかな恍惚へといざなう。語り部となる主人公たちには、松田龍平、市川実日子、片山瞳、松田美由紀、柄本明。監督は、これが劇場用デビューとなる新鋭・御法川修。2004年7月3日より、第1章12分のみ先行上映された。

あらすじ

【第一章・世界はときどき美しい】野枝(松田美由紀)は38歳。東京で暮らして19年。もう11年も、絵画教室のヌードモデルを仕事にしている。昨年の暮れに体調を崩し、通院生活を続けるうち、それまで気にも留めていなかった道端の雑草に手をのばすようになった。自分の肉体は徐々に衰え、やがては死ぬ運命にある。だがその事実を受け入れ、命に対して慎み深い気持ちになっていく自分を感じはじめていた。モデルの仕事は、何かを作り出しているわけではない。だが野枝は、カフェに飾ってある自分がモデルになった絵を見て、画家に言われた言葉を嬉しく思い返すのだった。「あなたが描かせたんですよ」【第二章・バーフライ】大阪。あっちの酒場からこっちの酒場へと、毎日のように飲み歩き、知らぬ間に蠅男(柄本明)というあだ名のついた一匹の中年おやじが、今日もバーで飲んだくれている。路上の稼業で、毎日酒場通いしていては、風呂つきの家になんか住めない。銭湯でさっと身を清め、心と体と財布を痛めながら、毎晩街へと繰り出していく。弱気になる時もある。だがその悲しみを埋めるように、蠅男はまた酒を飲む。今宵はスナックの酔客と共に、工事現場のそばに座り込み。「目を閉じて気を失えば明日になっている」また朝がくる。いつもの帽子だけは欠かさないまま、蠅男は路上で眠っているのだった―。【第三章・彼女の好きな孤独】まゆみ(片山瞳)は彼女の部屋のベッドで、恋人の邦郎(瀬川亮)と裸で寝そべっている。セックスのあと。ふたりはとりとめのない会話を交わすが、どこか噛み合っていない。「私は彼が好きなんだろうか?」彼女はひとり、別のことを想像してみる。いつか雑誌かテレビで目にした、インドの寺にある古い石の彫り物のこと。あるいは、昔の哲学者の言葉。「森の中の一本の木がおまえだ。それを探すこと」。そしていつかは自分も邦郎も、同じように死ぬんだということを思う。早朝、まゆみはひとり外に出て、自動販売機で缶コーヒーを買って飲む。いつも甘すぎると思うのに、また買ってしまうのだ。【第四章・スナフキン リバティ】北の町の路面電車に乗りながら、柊一(松田龍平)は、子供の頃に見た彗星の記憶を思い出していた。天文台に勤務する彼が、宇宙に興味を持つきっかけになった出来事だ。「宇宙への強い関心と、自分の生きている座標を見つけられないでいる不安な感覚が、僕の心の中でつながっているような気がする」柊一には妊娠中の彼女、朋子(浅見れいな)がいる。彼女のおなかにいるのは、避妊のしくじりで産まれてくる子供だった。父親になる実感がまだわかない柊一に、朋子は不安な気持ちで接している。「早く帰ってきてね」。そう言って朋子は、天文台へ向かう柊一を見送る。彼は優しく返事し、たとえ別々の場所でも、動く地球の速度を彼女と一緒に感じていると思うのだった。【第五章・生きるためのいくつかの理由】旅行代理店に勤めながら、ひとり暮らしをしている花乃子(市川実日子)。今日は母親の静江(木野花)、兄の大輔(草野康太)と一緒に、亡き父親の墓参り。静江は最近、浦安の実家にひとりで住みながら、近所の花屋に職を見つけたらしい。墓参りのあと、三人は実家で食卓を囲む。翌日も仕事がある花乃子は、帰り際、母の孤独と老いを思いやる。「母のことを、私は何も知らない」ある日、花乃子は静江に電話して、自分の名前がどういう理由で付けられたのかを尋ねてみる。人にも物にも名前がある。花乃子は、どんな物にもその名前にふさわしい威厳を与えてあげたいと思う。そして毎日の暮らしの中にある「何か」としか言えない大切な何かを、深く慈しむのだった……。

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2007年4月下旬特別号

劇場公開映画批評:世界はときどき美しい