トップヘアメイクアーティストの水島直樹(本木雅弘)は、音楽祭の仕事のために上海にやって来た。音楽祭の終了後、上海の街へひとり繰り出すが、ふとしたことで迷子になってしまう。街を彷徨っていると突然、背後から衝撃が。それは、女性ドライバーのリンシー(ヴィッキー・チャオ)が運転するタクシーだった。水島が無事だと分かると、リンシーは強引に彼をそのままタクシーに乗せ、走り始める。こうして言葉の通じない二人の、噛み合わない上海の夜が始まった。水島とリンシーは共に悩み事を抱えており、とりとめもない会話を交わすうち、いつしか少しずつ素直になってゆく。傷ついた気持ちや虚しさ、心の奥底にくすぶっていた感情や悩みをさらけ出し、二人の人生が交錯し始める。