夫の浮気に悩む長女ソフィ(エマニュエル・ベアール)。身体の不自由な母の面倒をみて、孤独な日々を重ねる次女セリーヌ(カリン・ヴィアール)。年の離れた大学教授フレデリックと不倫関係にある三女アンヌ(マリー・ジラン)。彼女たちは、22年前に起きた悲劇によって父親を失った。そしてその悲劇は、彼女たちの人生に強い影響を及ぼしていた。ソフィは夫と愛人をホテルまで尾行して嫉妬に身もだえる。アンヌはフレデリックから突然に別れを告げられ、訪れた産婦人科で彼の急死を伝える新聞記事を読み、悲しみに震える。ある朝、セリーヌは見ず知らずの男に通りで話しかけられるが、ふり切って家へと急ぐ。22年前、教師をしていた父親と全裸の男子生徒が研究室で一緒にいるところを、母(キャロル・ブーケ)とセリーヌは目撃した。告発された父親は刑務所送りとなった。出所して家へ戻って来た父を母は中に入れず、父は自殺したのだった。そして、セリーヌに声をかけてきた男こそ、22年前にあの現場にいた男の子、セバスチャンだった。その夜、家の向かいのカフェにセバスチャンの姿を見つけたセリーヌは、彼に話しかける。彼は彼女に詩を詠む。孤独だったセリーヌの心にかすかな変化が起こり、恋の兆しさえ感じ始める。別の日、セバスチャンはセリーヌを訪ね、あの事件について告白をしようとする。それは彼女たちにとって、思いもよらない真実だった。