新宿の沢田一家総長・沢田忍の命を助けたことから、その直若として盃を受けた石松陸夫。彼は、総長の寵愛と生来の度胸を武器に組織での地位を確立していくが、ある日、内縁の妻・智恵子に店を持たせる為に申し出た借金の話を沢田に無視されたと勘違い。逆ギレして、沢田に銃で怪我を負わせる。こうして、一転して組織や警察に追われる身となった陸夫。逃亡生活の中でいつしかヘロインに溺れ常軌を逸した彼は、自分を匿ってくれていた兄弟分・今村を殺害。智恵子をもヘロイン中毒で失い、遂に行き場を失くし事務所に立て籠もるのだが、かつての舎弟である吉川によって撃たれてしまう。その後、一命を取り留め服役した陸夫は、刑務官の隙を見て屋上からダイヴ。30年のバカ騒ぎ人生に自ら幕を引くのだった。