日本最大の貯水量を誇り、150万キロワットの電力を発電する新潟県奥遠和ダム。12月のある日、ダムの運転員・富樫輝男は、遭難者救助の為に猛吹雪の中を出発するが、ホワイトアウトに見舞われ、親友で同僚の吉岡和志を亡くしてしまう。それから2カ月後、吉岡のフィアンセ・平川千晶が奥遠和ダムを訪れた。ところが、千晶がダムに到着したまさにその時、ダムと発電所がテロリストに占拠される。犯人グループは、ダムの職員と千晶を人質に取って50億円を政府に要求。拒否すれば人質を殺し、ダムを爆発すると通告してきた。ダムが決壊すれば、下流域の住民20万世帯は一瞬のうちに洪水に飲まれてしまう。期限は24時間、ダムに通じる唯一のルートは犯人グループが爆破しており、悪天候で警察は成す術もない。そんな中、偶然逃げおおせた富樫は、仲間と住民を救うことを決意。犯人グループの攻撃をくぐり抜けダムの放水を防ぐと、外部との連絡を取る為、たったひとりで8キロ先の大白ダムへと向かう。富樫の連絡によって、犯人グループが宇津木を中心とした過激派・赤い月であることが判明した。しかし、未だ対策本部がダムへ乗り込むことは叶わない。そこで、富樫は人質を救出する為、再び奥遠和ダムへ戻る。その頃、ダムの方でも動きがあった。犯人グループの中に、かつてテロで家族を殺された笠原という男が潜入していたのだ。このことから、大きく崩れ始める宇津木の計画。やがて、それは富樫の活躍によって完全に阻止され、千晶も無事救出されるのであった。