男性      女性

※各情報を公開しているユーザーの方のみ検索可能です。

NEWS

KINENOTE公式Twitter

わが恋わが歌

  • わがこいわがうた
  • The Song from My Heart
  • ----


  • 平均評点

    61.8点(9人)

  • 観たひと

    17

  • 観たいひと

    1

  • レビューの数

    2

基本情報

ジャンル 文芸
製作国 日本
製作年 1969
公開年月日 1969/10/29
上映時間 100分
製作会社 松竹
配給 松竹
レイティング
アスペクト比 アメリカンビスタ(1:1.85)
カラー/サイズ カラー/ビスタ
メディアタイプ
音声
上映フォーマット

スタッフ

監督中村登 
脚本広沢栄 
原作吉野秀雄 
山口瞳 
吉野壮児 
製作江夏浩一 
武藤三郎 
撮影竹村博 
美術梅田千代夫 
音楽いずみたく 
録音田中俊夫 
照明飯島博 
編集浦岡敬一 
スチール長谷川宗平 

キャスト

出演中村勘三郎 吉野秀雄
岩下志麻 後妻とみ子
八千草薫 先妻はつ子
中村賀津雄 長男浩一
中村勘九郎 長男浩一少年時代
竹脇無我 次男健次
岡村清太郎 次男健次少年時代
北林早苗 長女素子
アンナ・ルーセン リーナ・ヤコブセン
緒形拳 山口瞳
亀井光代 妻夏子
沢村貞子 たみ子
沖山秀子 太田麻里
三木のり平 若林夏水

解説

吉野秀雄の随筆集『やわらかな心』、山口瞳の『小説・吉野秀男先生』、吉野の次男壮児が著した『歌びとの家』を原作に「赤毛」の広沢栄が脚本を執筆し、「結婚します」の中村登が監督した文芸もの。撮影は「七つの顔の女」の竹村博。

あらすじ

歌人吉野秀雄は神州清潔の民だった。次男健次がスエーデンの留学生リーナ・ヤコブセンと一夜を共にした時、秀雄は夷狄の女と寝た息子を激しく罵った。健次はそんな父親に絶望、作家山口瞳宅に身を寄せた。山口は戦火の余じん消えやらぬ昭和二一年、鎌倉アカデミアで秀雄に学んだ。風変りな先生だったが、万葉をうたう時、へべれけに酔って放歌高吟する時、山口は我が詩才乏しと自らをせめた。が、秀雄は山口の才能に注目し、自虐癖のある彼をやわらかい心で包んだ。山口は吉野先生は頑固な人でないと強調した。一方、息子に怒りをぶつけた秀雄は奈良へ作歌の旅に出た。長男浩一が長い療養生活から戻ったのはそんな折りだった。浩一の全快を祝して姉弟が集ったが、しかしこの席に呼ばなかったかわり者の父に話題が移っていった。秀雄は先妻を亡くし、家政婦だったとみ子と結婚した。“これの世に二人の妻と婚いつれどふたりは我にひとるなるのみ”新しい妻は夫と姉弟三人のため献身した。さて、子供たちが作った和解のチャンスを秀雄はスッポかし岐阜県中津川へたった。冬が来て、吉野家に不幸が続いた。浩一の恋人麻里の自殺未遂、続く、浩一の発狂。そして秀雄も病の床に就いた。病あつしの報に山口瞳、夏子夫妻他鎌倉アカデミアの卒業生が見舞い励ました。秀雄は、余命短かいと言いながら、昔通りの大声で懐しい歌を唱いだした。やがて、健次と和解した秀雄は絶唱ともいうべき歌“彼の世より呼び立つるにやこの世にて引き留むるにや熊ぜみの声”を朗々と詠みあげた。貧困と病苦の生涯を送った吉野秀雄の墓は鎌倉瑞泉寺にある。秋の陽を受けて立つ健次の耳にあの朗々たる歌、不滅の歌がよぎった。

関連するキネマ旬報の記事

1969年12月上旬号

日本映画批評:わが恋わが歌

1969年11月上旬号

新作グラビア:わが恋わが歌

日本映画紹介:わが恋わが歌