男性      女性

※各情報を公開しているユーザーの方のみ検索可能です。

NEWS

KINENOTE公式Twitter

とべない沈黙

  • とべないちんもく
  • ----
  • ----


  • 平均評点

    63.1点(33人)

  • 観たひと

    61

  • 観たいひと

    7

  • レビューの数

    4

基本情報

ジャンル ドラマ
製作国 日本
製作年 1966
公開年月日 1966/2/11
上映時間 100分
製作会社 日映新社
配給 東宝=ATG
レイティング 一般映画
アスペクト比 シネマ・スコープ(1:2.35)
カラー/サイズ モノクロ/シネスコ
メディアタイプ フィルム
音声
上映フォーマット 35mm

スタッフ

キャスト

出演加賀まりこ 草原の少女
加賀まりこ 
加賀まりこ 広島の女
加賀まりこ 蝶のような少女
加賀まりこ 港の女
加賀まりこ 蝶の化身
平中実 少年
小沢昭一 先生
戸浦六宏 教授
山茶花究 老人
木村俊恵 夫人
長門裕之 
蜷川幸雄 青年
五月美沙 ストリッパー
益富信孝 少年工A
笠井一彦 少年工B
成瀬昌彦 運転手
小松方正 中年の男
渡辺文雄 サラリーマン
岩崎豊子 バーの女
水島弘 首領
楊国良 博士
田中邦衛 男1
坂本スミ子 歌手
館敬介 刑事A
園江治 刑事B
杉田俊也 刑事C
仙波一晃 男2
千田是也 ホテルの男1
東野英治郎 ホテルの男2
弓場俊次 格闘する男1
前田茂 格闘する男2
黒沢守雄 チンピラ
日下武史 殺し屋

解説

「あるマラソンランナーの記録」の黒木和雄、文化映画「ピカソ」の松川八洲雄、それに「彼女と彼」の演出助手をつとめた岩佐壽彌が共同でシナリオを執筆、黒木和雄が監督した前衛映画。撮影は鈴木達夫。

あらすじ

ある夏の日北海道に住む昆虫狂の少年が、ナガサキアゲハを捕えた。この蝶が北海道にいるはずがないと識者たちの否定にあった少年は、蝶を石狩川に捨てた。一方長崎では、一匹のナガサキアゲハの幼虫が人にくっつき長崎を東に向って出発した。この幼虫が転々と人間の世界で接した模様はあの少年の心の反映か、愛を求めては引裂かれてゆくドラマの連続であった。萩では旧家の夫人と士族の末裔である男との肉欲的な愛が、女の底知れぬ土着的なものへの執着から男が突放される話であり。広島では被爆した少女と健康な青年の恋が、少女の突然の発病から引裂かれてゆく有様を。そして京都では、戦争で青春を失った中年男が、コールガールと愛の一夜をもちながら、強烈によみがえる戦地での愛の虐殺は、中年男の偽りの愛をも容認しないのであった。大阪では鬱積されたサラリーマンのなげやりな不毛の愛を見るのだった。そして幼虫は転々として麻薬団の暗号カバンに入り込み香港に運ばれ、幼虫自身が暗号文と間違えられて、二十億の値がつけられ横浜で取引が成功するかにみえた。横浜、東京では組織が入り乱れ大混乱となり、当局は鎮圧にのり出したが、虫の争奪戦は激しさを増していった。そして最後に虫は、偶然通りかかった男の肩にとまった。その時虫を追う殺し屋が男を狙った。虫も男も冷たいむくろとなった。夏の空にジェット機が飛び、降りた黒衣の女が、車の中でザボンを口に運ぶ。それをめがけて捕虫網をもった少年が自動車もろともすっぽりかぶせた。一瞬、網の中には一匹のナガサキアゲハがはばたいていた。少年はナガサキアゲハを最初に補った少年であった。少年は蝶を締め殺し、路上に捨てた。果して少年は本当にナガサキアゲハを捕えたのであろうか。本当に北海道にナガサキアゲハが存在したのであろうか。

関連するキネマ旬報の記事

1966年3月下旬号

日本映画批評:とべない沈黙

1966年2月上旬決算特別号

新作グラビア:とべない沈黙

旬報試写室:とべない沈黙

日本映画紹介:とべない沈黙