男性      女性

※各情報を公開しているユーザーの方のみ検索可能です。

NEWS

KINENOTE公式Twitter

飢餓海峡

  • きがかいきょう
  • A Fugitive from the Past
  • A Fugitive from the Past

amazon


  • 平均評点

    82.3点(495人)

  • 観たひと

    680

  • 観たいひと

    52

  • レビューの数

    98

基本情報

ジャンル サスペンス・ミステリー
製作国 日本
製作年 1964
公開年月日 1965/1/15
上映時間 182分
製作会社 東映東京
配給 東映
レイティング 一般映画
アスペクト比 シネマ・スコープ(1:2.35)
カラー/サイズ モノクロ/シネスコ
メディアタイプ フィルム
音声 モノラル
上映フォーマット 35mm

スタッフ

監督内田吐夢 
脚色鈴木尚之 
原作水上勉 
企画辻野公晴 
吉野誠一 
矢部恒 
製作大川博 
撮影仲沢半次郎 
美術森幹男 
音楽富田勲 
録音内田陽造 
照明川崎保之丞 
編集長沢嘉樹 
スチール遠藤努 

キャスト

出演三國連太郎 犬飼多吉
三國連太郎 樽見京一郎
風見章子 妻敏子
左幸子 杉戸八重
加藤嘉 父長左衛門
伴淳三郎 弓坂吉太郎
進藤幸 妻織江
加藤忠 刈田治助
岡野耕作 戸波刑事
菅原正 佐藤刑事
志摩栄 岩内署長
外山高士 田島清之助
河合絃司 単本虎次郎
最上逸馬 沼田八郎
安藤三男 木島忠吉
曽根秀介 朝日館主人
牧野内とみ子 朝日館女中
北山達也 札幌の警部補
山本麟一 和尚
大久保正信 漁師辰次
矢野昭 下北の漁師
西村淳二 下北の巡査
遠藤慎子 巫子
田村錦人 大湊の巡査
沢彰謙 来間未吉
安城百合子 葛城時子
荒木玉枝 富貴屋のおかみ
河村久子 煙草屋のおかみ
亀石征一郎 小川
須賀良 
八名信夫 町田
室田日出男 
久保一 池袋の警官
北峰有二 警視庁の係官
三井弘次 本島進市
沢村貞子 妙子
高須準之助 竹中誠一
藤田進 荻村利吉
鈴木昭夫 唐木刑事
関山耕司 堀口刑事
斎藤三男 嘱託医
高倉健 味村時雄

解説

水上勉の同名小説を「鮫」の鈴木尚之が脚色「宮本武蔵 一条寺の決闘」の内田吐夢が監督した推理劇。撮影は「路傍の石(1963)」の仲沢半次郎。16ミリからのブローアップ、ネガ像とポジ像を密着してのポジ焼きつけ、現像途中での意識的な露光による「東映W106方式」を採用。1964年12月27日公開予定であったが制作の遅れから、翌年の1965年1月15日公開へと順延、「あの雲に歌おう」との二本立て興行となった。1964年度キネマ旬報ベスト・テン日本映画5位。

あらすじ

昭和二十二年九月二十日十号台風の最中、北海道岩内で質店一家三人が惨殺され、犯人は放火して姿を消した。その直後嵐となった海で、青函連絡船の惨事が起き、船客五百三十名の命が奪われた。死体収容にあたった函館警察の刑事弓坂は、引取り手のない二つの死体に疑惑を感じた。船客名簿にもないこの二死体は、どこか別の場所から流れて来たものと思えた。そして岩内警察からの事件の報告は、弓坂に確信をもたせた。事件の三日前朝日温泉に出かけた質屋の主人は、この日網走を出所した強盗犯沼田八郎と木島忠吉それに札幌の犬飼多吉と名のる大男と同宿していた。質屋の主人が、自宅に七八万円の金を保管していたことも判明した。弓坂は、犬飼多吉の住所を歩いたが該当者は見あたらず、沼田、木島の複製写真が出来るまで死体の照合は出来なかった。だが弓坂は漁師から面白い話を聞いた。消防団と名のる大男が、連絡船の死体をひきあげるため、船を借りていったというのだ。弓坂は、直ちに犬飼が渡ったと見られる青森県下北半島に行き、そこで船を焼いた痕跡を発見した。犬飼が上陸したことはまちがいない。その頃、杉戸八重は貧しい家庭を支えるために芸者になっていたが、一夜を共にした犬飼は、八重に三万四千円の金を手渡し去った。八重はその恩人への感謝に、自分の切ってやった爪を肌身につけて持っていた。そんな時、八重の前に犬飼の件で弓坂が現われたが、八重は犬飼をかばって何も話さなかった。八重は借金を返済すると東京へ発った。一方写真鑑定の結果死体は沼田、木島であり二人は、事件後逃亡中、金の奪い合いから犬飼に殺害されたと推定された。その犬飼を知っているのは八重だけだ。弓坂の労もむなしく終戦直後の混乱で女は発見出来なかった。それから十年、八重は舞鶴で心中死体となって発見された。しかしこれは偽装殺人とみなされた。東舞鶴警察の味村刑事は女の懐中から舞鶴の澱紛工場主樽見京一郎が、刑余更生事業資金に三千万寄贈したという新聞の切り抜きを発見した。八重の父に会った味村は、十年前八重が弓坂の追求を受けたと聞き、北海道に飛んだ。樽見が犬飼であるという確証は、彼が刑余者更生に寄附したことだ。弓坂と味村は舞鶴に帰ると、樽見を責めたが、しらをきる樽見の大罪は、八重が純愛の記念に残した犬飼の爪と、三万四千円を包んだ、岩内事件の古新聞から崩れていった。

関連するキネマ旬報の記事

1975年10月上旬秋の特別号

グラビア:リバイバルされる内田吐夢監督 「飢餓海峡」

1965年3月上旬号

映画監督はプロ精神に徹すべし:「飢餓海峡」カット事件に思う

日本映画批評:飢餓海峡

1965年2月上旬決算特別号

旬報試写室:飢餓海峡

1964年12月上旬号

新作グラビア:飢餓海峡

日本映画紹介:飢餓海峡