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越前竹人形

  • えちぜんたけにんぎょう
  • The Fractured Bamboo Doll
  • The Fractured Bamboo Doll

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  • 平均評点

    76.8点(82人)

  • 観たひと

    121

  • 観たいひと

    19

  • レビューの数

    25

基本情報

ジャンル 文芸
製作国 日本
製作年 1963
公開年月日 1963/10/5
上映時間 102分
製作会社 大映京都
配給 大映
レイティング 一般映画
アスペクト比 シネマ・スコープ(1:2.35)
カラー/サイズ モノクロ/シネスコ
メディアタイプ フィルム
音声 モノラル
上映フォーマット 35mm

スタッフ

監督吉村公三郎 
脚色笠原良三 
原作水上勉 
企画高森富夫 
製作永田雅一 
撮影宮川一夫 
美術西岡善信 
音楽池野清 
録音海原幸夫 
照明岡本健一 
編集西田重雄 
スチル西地正満 

キャスト

出演若尾文子 玉枝
山下洵一郎 喜助
中村玉緒 お光
中村鴈治郎 船頭
殿山泰司 善海和尚
伊達三郎 長七
浜村純 医者
西村晃 忠平
寺島雄作 与兵衛
水原浩一 山田
天野一郎 検番の男
石原須磨男 島原の男衆
村田扶実子 お時
嵐三右衛門 鮫島

解説

水上勉の同名小説より、「日本一の色男」の笠原良三が脚色、「嘘(1963)」の吉村公三郎が監督した文芸もの。撮影は「雑兵物語」の宮川一夫。

あらすじ

竹神集落は越前の国武生の寒村で竹細工の産地として知られている。竹細工の名人といわれた父吾左衛門を失った一人息子の喜助は、仕事場へ見知らぬ美しい女の訪れを受けた。かつて喜左衛門に世話になった、芦原の遊廓に働く遊女玉枝であった。喜助の心の中に玉枝の面影は強く残った。名前を頼りに探しあてた喜助は、喜左衛門の作った竹人形を見せられ、その傑作に感動した。玉枝の境遇に同情した喜助は、百五十円の大金を苦面して竹神の家に来てくれと頼んだ。喜助の真情に打たれた玉枝は、秋も深まった日喜助の家に来た。狂喜して迎えた喜助と、ささやかな式をあげたが、しかし何故か、喜助はその夜から、竹人形を作る事に没頭した。初めて喜助の家を訪れた雪の日の玉枝の姿を写したものだった。冬近く竹人形は完成した。見事な出来ばえに郷土民芸展で、県知事賞があたえられた。喜助の人形は「越前竹人形」と名づけられ美術工芸品として売り出された。同じ頃玉枝は芦原のお光を訪れ、形ばかりの夫婦の悩みを訴えたが、世間なれたお光に元気づけられて帰った。春--喜助の留守に京都から竹人形を仕入れに来た番頭の忠平は、偶然にも玉枝が京都の島原にいた時のなじみの客だった。美しい玉枝に忠平の心は魅せられ、突然彼女にいどみかかった。竹人形の評判もたかまり喜助は多くの弟子をもつ身となった。喜助はお光のもとに立ち寄り、喜左衛門と肉体関係のない事を知り救われたように竹神へ帰った。喜助の心のなごむのもつかの間玉枝は妊娠した。忠平との子供である。胃を診てもらうと称して京都に発った玉枝は、忠平の残酷なしうちを後に叔母を探し歩いた。淀川の渡し舟の中で玉枝は、腹痛のあまり失神した。船頭の臨機の処置で胎児は川に流された。憔悴し切った凄艶な姿で帰ってきた玉枝をむかえた喜助の願いもむなしく、玉枝は昏睡していった。喜助は玉枝の死後、越前竹人形の製作をぷっつり断ち切ったという。

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