妖精は花の匂いがする

ようせいははなのにおいがする|----|----

妖精は花の匂いがする

レビューの数

1

平均評点

64.0(6人)

観たひと

10

観たいひと

2

基本情報▼ もっと見る▲ 閉じる

ジャンル ドラマ
製作国 日本
製作年 1953
公開年月日 1953/2/19
上映時間 91分
製作会社 大映京都
配給
レイティング
カラー モノクロ
アスペクト比
上映フォーマット
メディアタイプ
音声

スタッフ ▼ もっと見る▲ 閉じる

監督久松静児 
脚色田中澄江 
若尾徳平 
原作藤沢桓夫 
企画浅井昭三郎 
撮影竹村康和 
美術小池一美 
音楽斎藤一郎 
録音海原幸夫 
照明島崎一二 

キャスト ▼ もっと見る▲ 閉じる

出演久我美子 小溝田鶴子
木村三津子 米川水絵
根上淳 唐木伊勢吉
森雅之 丹下規矩雄
千秋実 名倉洋介
羅門光三郎 北沢
青山杉作 生田教授
伊達三郎 川岸
船上爽 加藤
北見礼子 小溝千鶴子
杉山道子 
小柳圭子 生田あさ子
浪花千栄子 米川なつよ
毛利菊枝 村上女史

解説 ▼ もっと見る▲ 閉じる

「サンデー毎日」に連載された藤沢桓夫の小説の映画化。「稲妻(1952)」の田中澄江と「花吹雪男祭り」の若尾徳平の協同脚本によって、「秘密(1952)」の久松静児が監督に当った。撮影は「社長秘書」の竹村康和、音楽は「夫婦」の斎藤一郎である。「あの手この手」の森雅之、久我美子、「社長秘書」の木村三津子、根上淳、俳優座の青山杉作、他に千秋実、羅門光三郎、船上爽、浪花千栄子などが出演する。

あらすじ ▼ もっと見る▲ 閉じる

大阪郊外の私立女子大学。--独身で秀貌の助教授丹下は当然生徒達の憧れの的だが、ことに富裕な家庭そだちの米川水絵は、その思慕の情のきかん気な一途さを時に級友にからかわれたりする。彼女の親友小溝田鶴子は病身の姉をかかえ、学資も杜絶えがちという生活条件もあって、いきおい現実的になりがちだが、たまたま丹下が広告アルバイト中の自分から目をそらして過ぎたことでみじめに傷つく。その傷を癒したのはアルバイト仲間の大学生唐木の友情だった。が、やがて丹下の態度は驚ろきと心痛のためと判り、彼女も又この少壮学者に思慕を感じた。そのためか、水絵との間が気まずくなってくる。--田鶴子は勝気な娘である。どうしても納められなかった月謝を水絵が代って支払ったことを知り、返却したい一心で新聞広告のモデル募集に応じようとする。雇主は名倉繊維のドラ息子洋介である。事情を察した丹下は極力彼女をおし止め、自身の収入を割いても必要額の提供を申出た。一旦はすなおに好意を受けた田鶴子も、偶然丹下宅でかちあった水絵のはげしい嫉妬にふれるや、意を決してモデル台に立つ。これを洋介に気のある同級生生田あさ子が嫉妬まじりに吹聴したため、赤新聞につけこまれ、はては教授会の大問題となった。丹下は田鶴子を最後までかばい、ついに学長と衝突して辞職する。彼のその愛情を身にしみてありがたく感じるものの、しかし田鶴子は水絵に席をゆずった。女同志の得がたい友情を守るためである。--そして、そんな彼女を、大学生唐木のつつましい、しずかな愛が待ちうけていた。

キネマ旬報の記事 ▼ もっと見る▲ 閉じる

1953年3月下旬号

日本映画批評:妖精は花の匂いがする

1953年2月下旬号

日本映画紹介:妖精は花の匂いがする

1953年2月上旬ベスト・テン決定発表特別号

グラフィック:妖精は花の匂いがする

2013年

2013/09/04

60点

テレビ/有料放送/衛星劇場 


タイトルと逆の生々しさ

ネタバレ

すごいね…久我美子って森雅之と何本共演しているんだwww ホントかウソかわからないけど、森雅之の身長が低かったのでさらにプチサイズの久我美子が相手役として重宝されたという話も妙に納得。パターンはいままでとちょっと違うけど「またか」感はあったりします。今回も森雅之はインテリ助教授さんの役で、この丹下助教授を挟む元お嬢様の妖精(久我美子)と成り上がりのお嬢さん(木村三津子)の三角関係というお話。

妖精さんは絵に描いたような貧乏暮らしで病気でふせっている姉とのふたり暮らし。アパートの物干し場で七輪を使ってご飯炊いたりしてます。一方のお嬢さんは「リンゴジュースはぶどう酒と一緒にもってきなさいって言ったでしょ!」とお手伝いさんにキレたりする。

ただ狙ってのことなんだろうけど、このお嬢さんがどうしようもなく安い。

本物の華族の令嬢だった久我美子と並ぶだけで不利なのは織り込み済みとしても、いちいちイケてなさすぎ。逆に妖精さんはヘンテコなプラカード掲げて歩いてみたりモデルと称して千明実にヌード描かせて大問題になったり、お友だち以上恋人未満の根上淳とおっさんしかいないお店でホルモン焼に喰らいついたりするんですが妙にエレガント。そのギャップと准教授をめぐる三角関係の生々しさは、ちょっと疲れる。

いま自分が関西在住のせいもあるけれど、中之島あたりの景色が出てきて「お!」となります。土佐堀川にかかる見慣れた錦橋が出てきたりしますが、ビックリするほど空が広くて高いんですよね。現代は高速道路が例に寄って景観をぶちこわしている様は無惨としか言いようがない。

舞台となっている私立の女子大は時計台と広場が印象的で、たぶん関学ではないかと思われます。女子大が舞台というとどうしても「女の園」を思い出してしまい、全体として流れるぬるい感じに軽くモジモジしてしまいました。