天国と地獄

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天国と地獄

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レビューの数

107

平均評点

85.7(652人)

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1061

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基本情報▼ もっと見る▲ 閉じる

ジャンル サスペンス・ミステリー
製作国 日本
製作年 1963
公開年月日 1963/3/1
上映時間 143分
製作会社 東宝=黒澤プロダクション
配給 東宝
レイティング 一般映画
カラー モノクロ/シネスコ
アスペクト比 シネマ・スコープ(1:2.35)
上映フォーマット 35mm
メディアタイプ フィルム
音声 4chステレオ

スタッフ ▼ もっと見る▲ 閉じる

監督黒澤明 
脚色小国英雄 
菊島隆三 
久板栄二郎 
黒澤明 
原作エド・マクベイン 
製作田中友幸 
菊島隆三 
撮影中井朝一 
斎藤孝雄 
美術村木与四郎 
小道具野島秋雄 
音楽佐藤勝 
録音矢野口文雄 
整音下永尚 
音響効果三縄一郎 
照明森弘充 
衣裳鈴木身幸 
製作担当者根津博 
チーフ助監督森谷司郎 
記録野上照代 
スチル副田正男 
特殊機械大隅銀造 
撮影助手原一民 
編集助手兼子玲子 

キャスト ▼ もっと見る▲ 閉じる

出演三船敏郎 権藤金吾
香川京子 権藤伶子
江木俊夫 権藤純
佐田豊 青木
島津雅彦 青木進一
仲代達矢 戸倉警部
石山健二郎 田口部長刑事
木村功 荒井刑事
加藤武 中尾刑事
三橋達也 河西
伊藤雄之助 馬場専務
中村伸郎 石丸重役
田崎潤 神谷重役
志村喬 捜査本部長
藤田進 捜査一課長
土屋嘉男 村田刑事
三井弘次 新聞記者A
千秋実 新聞記者B
北村和夫 新聞記者C
東野英治郎 年配の工員
藤原釜足 病院の火夫
沢村いき雄 横浜駅の乗務員
山崎努 竹内銀次郎
山茶花究 債権者A
西村晃 債権者B
清水将夫 刑務所長
清水耕次 魚市場の事務員
熊倉一雄 魚市場の事務員(声)
清水元 内科医長
名古屋章 山本刑事
浜村純 債権者
織田政雄 税務署執行吏
西村晃 債権者
田島義文 看守長
宇南山宏 島田刑事
牧野義介 高橋刑事
近藤準 刑事
鈴木智 小池刑事
大村千吉 病院の外来患者
加藤和夫 鑑識課員
菅井きん 麻薬患者
富田恵子 麻薬患者・殺される女
小野田功 麻薬患者
田口精一 中村刑事
松下猛夫 税務署執行吏
山本清 上野刑事
伊藤実 刑事
鈴木治夫 刑事
大滝秀治 新聞記者

解説 ▼ もっと見る▲ 閉じる

エド・マクベイン原作“キングの身代金”を「椿三十郎」の小国英雄、菊島隆三、久板栄二郎、黒澤明が共同で脚色、黒澤明が監督した刑事もの。撮影は「娘と私」の中井朝一と「ニッポン無責任時代」の斎藤孝雄。

あらすじ ▼ もっと見る▲ 閉じる

ナショナル・シューズの権藤専務は、大変な事件に巻込まれてしまった。明日まで五千万円を大阪に送らないと、次期総会で立場が危くなるというのに、息子の純と間違えて運転手の息子進一を連れていってしまった誘拐犯人から、三千万円をよこさないと進一を殺すという電話があったからだ。苦境に立った権藤は結局金を出すことになった。権藤邸に張りこんだ戸倉警部達は権藤の立場を知って犯人に憎しみを持った。金を渡す場所。それは、明日の第二こだまに乗れということだった。犯人は戸倉警部達を嘲笑するかのごとく、巧みに金を奪って逃げた。進一は無事にもどった。権藤は会社を追われ、債権者が殺到した。青木は進一の書いた絵から、監禁された場所を江の島附近と知って、進一を車に乗せて江の島へ毎日でかけていった。田口部長と荒井刑事は、犯人が乗り捨てた盗難車から、やはり江の島の魚市場附近という鑑識の報告から江の島にとんだ。そこで青木と合流した二人は、進一の言葉から、ついにその場所を探り出した。その家には男と女が死んでいた。麻薬によるショック死だ。一方、戸倉警部は、ある病院の焼却煙突から牡丹色の煙があがるのをみて現場に急行した。金を入れた鞄には、水に沈めた場合と、燃やした場合の特殊装置がなされていたのだ。燃やすと牡丹色の煙が出る。その鞄を燃やした男はインターンの竹内銀次郎とわかった。また共犯者男女ともかつてこの病院で診察をうけており、そのカルテは竹内が書いていた。今竹内をあげても、共犯者殺人の証拠はむずかしい。戸倉警部は、二人の男女が持っていた二百五十万の札が、藤沢方面に現われたと新聞に発表する一方、竹内には、二人が死んでいた部屋の便箋の一番上の一枚に、ボールペンで書きなぐった後を復元した、「ヤクをくれヤクをくれなければ……」という手紙を巧妙に渡して、腰越の家に罠を張って待った。そして、竹内には十人からの刑事が尾行についた。竹内は横浜で麻薬を買った。肺水腫に犯された二人が麻薬純度九〇%のヘロインをうって死なないはずがない。竹内はそのヘロインを今度は、伊勢崎町の麻薬中毒者にあたえてためそうというのである。果して一グラム包〇・三%を常用している中毒者は忽ちにしてショック死した。彼は薬の効果を確かめてから、二人の男女中毒者をおいておいた腰越の別荘に走った。そこには、すでに戸倉警部の一行が、ずっとアミを張って待っているのだ。

キネマ旬報の記事 ▼ もっと見る▲ 閉じる

2017年11月上旬特別号

野上照代に訊く黒澤映画 「天国と地獄」後篇:インタビュー 野上照代

2007年11月上旬特別号

見逃してはいけない@スカパー!:『露木茂の「ニュース映画で見る昭和」』「天国と地獄」「縛り首の木」

1983年11月上旬号

特別企画 [黒澤明の全貌]によせて 第1回 私の黒澤映画:「天国と地獄」

1963年4月上旬春の特別号

日本映画批評:天国と地獄

日本映画紹介:天国と地獄

1963年3月下旬号

「天国と地獄」・黒沢明の世界:

1963年3月上旬増大号

2大シナリオ特集:天国と地獄 黒沢明監督(東宝映画)

1962年12月上旬号

新作グラビア:天国と地獄

1962年11月上旬号

秋の日本映画の大作探訪:「天国と地獄」と黒沢明

1962年9月上旬号

旬報万年筆:黒沢映画「天国と地獄」スタート

2019/03/20

2019/03/20

93点

テレビ/無料放送/NHK BSプレミアム 


また観た

サスペンスだが、人間ドラマとしても素晴らしい。だから何度観ても身体が震える。

2019/03/20

2019/03/20

90点

テレビ/無料放送/NHK BSプレミアム 


凄まじい作品。
山崎努が完全に主役だったのには多少面食らったが、途中までのセリフなしの演技には震えた。

新幹線の中のシーンは制作陣の気迫と俳優陣の気迫が相まって物凄い緊迫感だった。
撮り直しがきかないシチュエーション、全員の緊迫感は演技を超えて画面からそのまま緊迫感を伝えている。
名シーン。

中盤までの会話劇から一変、後半の追走劇も見応え充分。
多少中盤の捜査のくだりが長く感じられてしまったが、後半の盛り返し方、犯人の設定の仕方はあまりにも秀逸。
クスリを用いて社会的な「天国と地獄」まで持ってくるとは驚いた。
主人公の身に降りかかる「天国と地獄」。
主人公と犯人の社会的立場、犯人の家と主人公の家の位置関係の「天国と地獄」。
素晴らしい脚本だと思う。
ピンクの煙のシーンも凄すぎて何も言えない。

2019/03/13

2019/03/15

80点

テレビ/無料放送/NHK BSプレミアム 


江木俊夫と島津雅彦が懐かしい

子供が解放されてから長いのですね。山崎努はクレジットでは端役扱い。

2019/03/13

2019/03/13

79点

テレビ/無料放送/NHK BSプレミアム 


《踊る大捜査線》関係者に見てもらいたい!

1時間、まったく音楽が使われない。運転手の息子、進一が無事戻るシーン、権藤 三船敏郎に向かって『おじちゃ〜ん!』と駆け寄って来るとこで初めて流れる。進一役 島津雅彦くん、顔つきが随分少年っぽくなっている。
これサスペンス、ミステリーというより人間ドラマといった方がいいと思う。特に前半の権藤邸での人間関係、人々の苦悩がグイグイ迫って来て涙なしに見れない。
会社の実権を握ろうとしている叩き上げの仕事人 権藤が、お抱え運転手の息子の命と引き換えに3千万円出すべきかどうか悩む、お嬢さま育ちの妻 香川京子も夫の望みは理解しながらも、息子と間違われて誘拐されてしまった進一を見殺しにできない。進一の父親の運転手 佐田豊は旦那様に世話になっているだけに、申し訳なさに居ても立っても居られない。
対するに権藤の秘書 三橋美智也の小狡さや会社重役連の金や効率にしか重きをおかない仕事姿勢=生き方の下劣さ。
仲代達也はじめ警察の人間がだんだん権藤に共感し、会社役員連中を嫌悪していくさまも本当にそうあるべきだと、充分納得できるように描き切る。だが犯人 山崎努については描こうとしない。観客は犯人にはまったく共感しない、できないように作られている。
超脇役、1シークエンスしか登場しない名優の演技に見惚れるのも、この映画の大きな魅力ではないか?
あの鞄を焼いた焼却炉の人夫、藤原釜足!唾を吐く演技でこのおじさんの存在感を強烈に示す。駅員、沢村いき雄が江ノ電の音を真似るシーンなんか一世一代の名演技だし、東野英治郎の靴工場の工員も実にいい。志村喬の本部長はセリフ喋ったかな?ただそこにいるだけなのにすごい存在感がある。
志村は1シークエンスだけの登場ではないが。

日本映画の至宝だ!

*ただラストの山崎と三船の拘置所での対面シークエンスには疑問が残る。最後にシャッターが降りるのはいいけど、犯人があそこまで悩んだり苦しんだりするのを描く必要があっただろうか?ラスコーリニコフじゃないんだからさ。
それとも「子供の誘拐なんてことはするな!」ということか?

2019/03/09

2019/03/10

95点

購入/DVD 


身代金引渡しシーンのアイデア

 本作は子供の誘拐事件を扱っているが、作製された1963年には実際に「吉展ちゃん事件」が発生している。しかも、本作公開日は3月1日で事件発生は3月31日だ。実際の事件でも犯人は身代金の受け取りに成功しているが、その金額が桁違いだ。実際の事件では50万円だが、本作で犯人が要求したのはその60倍の3千万円だ。捜査本部の切れ者、戸倉警部はこの金額の多さに、営利目的だけでなく、怨恨関係もあるのではないかと推理する。実際の事件では犯人逮捕まで2年3カ月を要し、かわいそうに吉展ちゃんは遺体で発見された。捜査が長引いた理由の一つに、身代金の紙幣のナンバーを控えなかったことがあるが、その点、戸倉警部は時間がない中、使用頻度が高い千円札だけでもナンバーの控えを部下に命じている。身代金を出す権藤が、札を扱う時にいちいちナンバーなど見ないと懐疑的に言うと、無駄なようなことでも、少しでも可能性があればやっておくべきなのですと警部が応じる。当時の警察関係者が本作を参考にしていればと思うと残念だ。
 タイトルの「天国と地獄」は権藤が住む高台の瀟洒な屋敷と犯人が住むドブ川沿いの安アパートを象徴しているが、犯人は毎日、地獄から天国を見上げているうちに、天国の住人の権藤に恨みを持つようになる。しかしながら、権藤とて靴職人の見習い工から仕事一筋での立身出世で、自分の息子ではなく、お抱え運転手の身代金を払う優しさを持ち、それがため財産を失う。警察はその権藤のためにも犯人逮捕に全力を注ぐ。しかし、犯人特定にまでこぎつながら、犯人の罪を重くするために、すぐには逮捕せず泳がせるという方法には疑問が残る。
 こだま号の洗面所の窓からの身代金引渡しシーンは最大の見せ場にして、最高のアイデアだ。

2019/03/03

2019/03/03

70点

テレビ/無料放送/NHK BSプレミアム 


楽しんで。

ネタバレ

タイトルの意味はラストっ納得。錚々たる俳優陣に驚き。皆まだ若く、声も違っていて一緒分からないけど、よく見るとあっこの人!という俳優がちょっとした役で出てきて楽しめる。長く黄門様を演じてきた東野英治郎がいち工員とか、あの菅井きんがジャンキーとか。三船の息子役は江木俊夫。名古屋章も若いな。まだ新人だったらしい山崎努の存在感もすごかった。巨匠の映画だからといって肩肘張って構えて観なくても、昔の日本映画はこういう楽しみ方もある。