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鑑賞日 2024/07/24  登録日 2024/07/24  評点 61点 

鑑賞方法 VOD/NETFLIX 
3D/字幕 -/字幕
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国家が個人を潰す・・・

かつて黒澤明監督が「悪い奴ほどよく眠る」で切り込んだ汚職について、この映画でもかなり際どいところまで食らいついているが、これが限界ということだろうか。

ウィニー裁判と愛媛県警の裏金暴露が平行する物語は、ウィニーが意図的に著作権を逸脱して情報を拡散させたことと、汚職情報を匿名でリークすることが重なってゆくサスペンス。

ウィニーのプログラムを組んだ金子勇氏の名誉回復劇とも言える内容だが、弁護団がこの複雑な関係を紐解いてゆく構成がリアルだ。

最後に金子氏が最高裁で勝訴したことで、この裁判劇で敗北した弁護団と、極めて楽観的な金子氏とのギャップを埋めるものだが、若くして亡くなった金子氏の本心は、ただプログラムで美しいものを自由に表現したかっただけ、というシンプルな終わり方がやや残念な気がする。汚職を暴露した吉岡秀隆さん演じる巡査部長の存在がここで消えてしまうのが寂しい。

結果として日本は、ウィニーに圧力をかけたことでプログラマーを委縮させ、その後YouTubeやインスタグラムなどといったSNSの普及に追い越されたこともにじませる。

金子氏の事件を、もっと国家的な問題とするには荷が重すぎたかもしれないが、冷静に見ればそれなりに堪能せきる作りにはなっている。