中山七里の新聞連載小説を瀬々敬久監督が映画化した社会派ミステリー。東日本大震災から10年目の仙台で、手足を縛られて餓死するという連続殺人事件が発生。被害者はみな人格者だったとの評判で犯人の動機すらつかめない。刑事の苫篠はある男に目を付ける。連続殺人事件の捜査線上に浮かび上がる主人公・利根を演じるのは、「8年越しの花嫁 奇跡の実話」以来の瀬々組となる佐藤健。過去に起こした事件で服役し、出所したばかりだが、なにかを思い詰めてている。そんな利根を追い詰める刑事・笘篠を演じるのは佐藤健と10年ぶりのタッグを組む阿部寛。緻密な捜査を重ねながらも決定的な証拠がつかめないまま、第三の事件の予感に焦りを感じる。なぜ、被害者は無残な殺され方をされねばならなかったのか。利根の過去には何があったのか。さまざまな想いが交錯する中、やがて事件の裏に隠された、切なくも衝撃の真実が明らかになっていく……。