パリからベルリンに直行する特急「マイン・ザイネル」には、アメリカ人技師リンドレイ(ロバート・ライアン)以下の各国人が乗り合わせていた。列車はザルツブルグで突然急停車し、乗客の独逸人が殺害された。彼は連合国の要人ベルンハルト博士(ポール・ルーカス)の替玉であった。この事件を重視したフランクフルトの米軍では早速乗客調査を開始したが、この町でベルンハルト博士は行方不明になってしまった。秘書のリュシエーヌ(マール・オベロン)らの働きにより、リンドレイは博士が独逸国家主義達によってカフェの酒庫に軟禁されていることをつきとめ、米軍の一斉包囲によって博士を救出し、一味を絶滅した。再び列車はベルリンに向かったが、車中リンドレイはふと怪しい男がベルンハルト博士を刺そうとしているのをみつけた。素早い彼の一発で怪人は倒れ、博士は事なきを得たが犯人は同客のペロ(チャールズ・コーヴィン)という自称フランス人、実は国家主義陰謀団に加わるドイツ人なのであった。ベルリンの廃趾に立った乗客達は、全独統一の願いを胸にひめて、おのおの任務に散って行った。