詩織(石橋杏奈)は奇妙な物音で目を覚ました。物音の正体は、全て昭和63年発行の10円玉4枚による激しい振動だった。母の日記に残された昭和63年、高校1年生当時の思い出を読み返した詩織は、7月18日にガス事故で同級生たちが亡くなっていたことを知る。その命日は今日。しかも、今は廃校となった母の母校・北山田高校は、近日中に取り壊される予定だった。詩織は母の代わりに北山田高校を訪ねる事を決意する。一方、高校では彩乃、未夢、友梨、芽生、由佳、美晴、佑治、満夫、靖彦など1年3組の生徒たちが過去に1年4組で起こったガス事故について噂話を始めたことをきっかけに、不可思議な現象が起こり始める。体育館の中の人影、閉鎖された教室からの不気味な息遣い……。同じ頃、一樹、公雄、義人、ひとみの4人は、ネットにフェイクのホラー映像を流すために廃校に忍び込み、撮影を行なっていた。そこでひとみは、公雄から聞いた異界に繋がる“きつねの窓”を作り、その中を覗こうとするが……。