沖縄本島から東へ360km離れたところにある南大東島には高校がないため、この島に住む高校進学希望者は島を出なければならない。民謡グループのリーダー・仲里優奈(三吉彩花)の家でも、姉・美奈(早織)と兄は進学を機に、沖縄本島出身の母(大竹しのぶ)は美奈が高校へ進学するときに一緒に島を出ており、今はサトウキビ畑を営む父(小林薫)と二人暮らし。美奈は子どもとともに島に帰ってきているが、兄は那覇で働き、母は島に戻っていない。中学3年生になった優奈の心には、めったに会えない母への思い、父を島に一人置いていくことの悲しみ、淡い恋、南大東島にはないものへの憧れや将来への不安などがよぎる。様々な思いを込めて優奈は島唄を唄いきり、島からの旅立ちのときを迎える……。