16世紀末。エリザベス一世統治下のロンドンの街では演劇が盛んになり、市民も貴族も芝居に熱狂していた。ある日、オックスフォード伯エドワード・ド・ヴィア(リス・エヴァンス)が、サウサンプトン伯(ゼイヴィア・アミュエル)に連れられ、評判の芝居を見にやってくる。作者はベン・ジョンソン(セバスチャン・アルメストロ)。鮮やかな芝居に感心するエドワードだったが、芝居の途中でエリザベス一世の宰相、ウィリアム・セシル卿(デヴィッド・シューリス)の兵が現れて上演を中止させ、劇場は大混乱となる。セシルは、老いたエリザベス(ヴァネッサ・レッドグレイヴ)の後継にスコットランド王ジェームスを据えようとしていた。エドワードにとってセシルは義父だが、彼はチューダー朝の王たるべき者が後継であるべきと考えていた。エドワードが庇護するサウサンプトン伯とともに“エリザベスの隠し子”と噂されるエセックス伯も強力なチューダー朝派で、セシルは彼らをエリザベスから遠ざけようしていた……。16世紀半ば、若きエリザベス(ジョエリー・リチャードソン)は、オックスフォード家に招かれ、エドワードによって書かれた芝居を見る。それから間もなく父を亡くしたエドワードは、ある密かな理由からセシル卿に引き取られて英才教育を受け、文武に秀でた美しい青年へと成長。やがてエリザベスはエドワード(ジェイミー・キャンベル・バウアー)を男性として愛するようになる。女王とエドワードの恋愛に危険を感じたセシルは、エドワードを宮廷から追放。だがエリザベスはエドワードの子を身ごもっていた。エドワードはセシルの娘と結婚を強いられ、以来彼は望みを失い、屋敷の書斎に篭ってばかりいる生活を送るようになった……。牢に捕われていたベンを助けたエドワードは彼を自分の屋敷の書斎に招くと、自分が書いた戯曲を君の名で上演して欲しいと申し出る。エドワードが渡した戯曲は「ヘンリー5世」。半信半疑で役者たちに戯曲を渡したベンだったが、ローズ座での上演は大好評。興奮した観客は作者の登場を要求するが、その時、ベンの機を先んじて、芝居に出ていた役者ウィリアム・シェイクスピア(レイフ・スポール)が舞台に進み出て自身が作者であると名乗り出る……。