昔ながらの街並みが残る名古屋駅前に近い円頓寺商店街。空き店舗が増える中、理事会では、これからの商店街をどう盛り上げていくのか、お客さんをどう呼ぶのか侃侃諤諤……というよりも、ワイワイガヤガヤ雑談三昧。商店街への注目度をもっと高めるため、キャッチコピーの募集を行ったり、魅力的なイベントを考えるが、どれもこれもいまひとつ。そんな中、円頓寺商店街青年団の団長に選ばれたクリーニング屋の稲垣勘太郎(井戸田潤)は、商店街にとってなくてはならない存在の会長・シゲさん(矢崎滋)が、京都からこの商店街にやってきて、下駄屋「野田仙」を開いて30周年を迎えることを知り、地元に溶け込み商店街の活性化に貢献してきたこれまでの会長の功績に対する感謝の気持ちを込めた一大イベントを企画しようと張り切っている。だが頑固一徹で派手なことを嫌うシゲさんは、興味がない様子。めげない勘太郎は、イベントにかこつけ、シゲさんを感動させてやろう、泣かせてやろう、スポットライトを当てちゃおうと、シゲさんを除く商店街のメンバーと、こっそりとプランを膨らませている。そこで浮かび上がったのが、京都を出て30年間会っていなかった“親友との再会劇”というサプライズ企画。白羽の矢が立ったのは、シゲさんが昔やっていた学生演劇時代の仲間・ノブさん(ルー大柴)。さぞや喜んでくれるであろうと、ノブさんの消息をつかむべく行動開始。そんな大人たちを冷静に見つめる少年、和也。両親の離婚の危機でママの実家に引っ越してきた東京っ子の和也は、シゲさんの孫でもある。ひょんなことでこの“おせっかい大作戦”に巻き込まれた和也は、シゲさんがノブさんを宇宙一嫌いであり、彼の顔を見るのも、一緒の空気を吸うのも嫌で京都を後にしたということを知ってしまう。それを知った面々からも、この作戦は成功しないと諦めムードが漂う中、勘太郎は更にとんでもない企てをみんなに発表。商店街あげてのお祭の中で二人を仲直りさせてしまおうという、題して「宇宙一のおせっかい」大作戦……。