アメリカ北西部、オレゴン州ポートランド。ジャンキー、ギャンブラー、娼婦などのアウトサイダーたちが集まるスキッド・ロウと呼ばれる地区が舞台となる。食料品店の店番として変わり映えのしない毎日を送っていたウォルト(ティム・ストリーター)は、仲間と一緒に国境を越えて流れてきたメキシコ系不法移民のジョニー(ダグ・クーヤティ)と出会う。ストリートチルドレンとして生きるジョニーの野生的な美しさにウォルトは惹かれ、それは恋心へと発展する。ウォルトはスペイン語しか知らないジョニーに片言で話しかけるも、ゲイではないジョニーには邪険にされてしまう。妹のベティー(ナイラ・マッカーシー)をエサに食事に誘い、距離を縮めようと躍起になるウォルト。恋愛関係をうそぶいてみるが上手くいかない。そうこうしているうちに、ウォルトは、ジョニーの友人であるロベルト・ペッパー(レイ・モンジュ)に金を渡して肉体関係を結んでしまう。3人でゲームセンターや食事に行ったり、車で旅に出たり、かいがいしくジョニーとロベルトの世話をするウォルトは、言葉が完全に通じないまでも充実した日々を送る。ひとりでは決して会おうとしないジョニーに対しても、ウォルトは「ふたりの間のゲームなのだ」と都合よく勘違いをする。そんなある日、いきなりジョニーが姿を消す。落ち込むウォルトはそれでもロベルトの面倒を見ながら、ジョニーの帰りを待つ。しかしロベルトは拳銃を持っていたために、警察に撃たれてしまう。そんな折、またしても突然ジョニーが街へ戻ってくる。そしてジョニーとウォルトに"最悪の夜"(マラノーチェ)が訪れるのであった。