ニッポンのどこかの「商店街」。かつて、この地を訪れた伝説の旅芸団が作ったと言われる「縁(えにし)」を持つまち。商店街では静江(吉田日出子)の読む「花便り」が、まちに暮らす人々の笑顔に花を添えている。光(伊崎充則)は、家業である八百屋の跡継ぎ修行の日々。ある日のこと、光は「夜の商店街にらくだがのそのそ歩く夢」を見たのだった。それがきっかけとなり「らくだ」を呼ぶ祭りの幹事になった光は、心ならずも「らくだ協賛金活動」をするはめに。まちが「らくだ」に浮かれているその頃、4年前にまちを去った、光の兄貴分・卓馬(根本博成)が帰国する。少年時代に夢を誓い合ったふたりが再会する時、ある事件が起こる。