小学生の不動力は、父・巌が兄を殺すところを目撃した。それは、兄が夜叉組といざこざを起こしたオトシマエをつけるためだった。その夜、力は兄の血で自分の背中に不動明王を彫った。それから10年、高校生になった力は表向きは成績優秀で真面目な学生を装っていたが、裏では九州仁王会不動一家の若頭をつとめていた。しかし、彼にはさらにもうひとつの裏の顔があった。古い体質のヤクザ世界を崩壊させ、極道新世代を築こうとする組織のリーダーとなっていたのである。力は、邪魔になる仁王会の四天王と呼ばれる幹部たちを、クラスメイトのリカと童子や小学生たちを使って抹殺していった。やがて、転校してきた愛染を仲間に引き入れ、仁王会の本山である仁王寺の阿平と吽平をも抹殺した力は、最大の敵である夜叉組の能間の命を狙う。しかし、能間と手を組んで九州を牛耳りたい父が、力の行動を知った能間の命令で、力の腹違いの兄・権を刺客として、力のもとに送った。権は、力の通う高校に体育教師として潜入すると、力のグループを血祭りにあげていく。力にも伸びたその手を、新任教師で実は死んだ力の兄の愛した弥勒純と愛染が救った。怒りを爆発させた力は、自らの手で父の首を打ち落とし、能間のいる関西への進出を純と愛染とともに固く誓う。そして父の葬儀の日、弔問にやってきた能間に、力は挑戦状を叩きつけるのだった。