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東北の神武たち

  • とうほくのずんむたち
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  • 平均評点

    63.8点(25人)

  • 観たひと

    43

  • 観たいひと

    7

  • レビューの数

    5

基本情報

ジャンル 文芸
製作国 日本
製作年 1957
公開年月日 1957/8/27
上映時間 59分
製作会社 東宝
配給 東宝
レイティング
アスペクト比 シネマ・スコープ(1:2.35)
カラー/サイズ モノクロ/シネスコ
メディアタイプ
音声
上映フォーマット

スタッフ

監督市川崑 
脚色久里子亭 
原作深沢七郎 
製作藤本真澄 
撮影山田一夫 
美術中古智 
音楽団伊玖磨 
録音藤好昌生 
照明石井長四郎 

キャスト

出演芥川比呂志 利助ズンム
伊豆肇 仁作ズンム
小高尊 春永ズンム
左卜全 文平ズンム
溝井哲夫 堅次ズンム
恩田清二郎 勝ぞうズンム
堺左千夫 常ズンム
高畑文也 四郎ズンム
千葉一郎 駒吉ズンム
岡部正 貞ズンム
千葉太郎 作太ズンム
佐藤允 熊んばちズンム
千秋実 太助
東郷晴子 嫁アサ
藤原釜足 三角屋敷の父っさん
浪花千栄子 嚊おえい
三好栄子 おかね婆
沢村いき雄 堅次の家の老婆
浜村純 人買い商人
山田巳之助 仁作の父っさん
成田孝 仁作の長兄
丘寵児 春永の父っさん
打越正八 春永の長兄
熊谷二良 双児の父
小野松枝 双児の母
広瀬正一 双児の長男
広瀬正一 双児の次男
杉浦千恵 きぬ
伊藤英子 なつ
伊藤卓 やしゃごの一郎
土屋詩朗 奥の屋敷の父っさん
榊田敬二 常の父っさん
勝本圭一郎 勝の父っさん
草間璋夫 熊の父っさん

解説

「楢山節考(1958)」の深沢七郎の同名原作から久里子亭が脚色、「満員電車」の市川崑が監督、「最後の脱走」の山田一夫が撮影した東宝スコープ、文芸篇。主演は「生きている小平次」の芥川比呂志のほか、伊豆肇、左卜全、千秋実、藤原釜足、浪花千栄子、三好栄子、東郷晴子などのベテラン陣。

あらすじ

山また山の東北の貧しい村。狭い田畑は長男が継ぎ、次、三男は飼殺しのヤッコと呼ばれてボロを着せられ、嫁ももらえず、髯を剃ることも禁じられ、ただ働くだけである。髪も髯も伸び放題なのが神武天皇を思わせるから、ズンムとも呼ばれる。二十二軒のこの村に十数人いるヤッコのうち一番馬鹿にされ嫌われているのは利助ズンム。何故なら彼の息は悪臭を放ち、まともに話でもしたらヘドを吐きたくなる位だったから。「くされ」と呼ばれるゆえんだ。秋に三角屋敷の父っさん久吉が死んだ時、女房のおえいに遺言した。かつて久吉の父は久吉の妹をはらませたズンムを叩き殺したことがある。父も久吉もこんなに苦しい死に方をせねばならぬのは、そのズンムの祟りに違いない。おえいはその罪亡しに村のズンム達を一晩ずつ花婿にしろと命じられたのである。忠実なことに、おえいは早速それを実行した。「くされ」の利助ズンムも胸をわくわくさせて待った。おえいはなかなか迎えに来ぬ。いつも彼の家の前を素通りする。そして口惜しいことに、彼の番になっても迎えはこなかった。おえいは臭い彼を敬遠したのだ。利助ズンムは失望落タンのあまり、馬を蹴飛ばしたり稲を引っこ抜いたりした。兄の太助は心配し女房のアサを提供したが、利助ズンムにはもうそんな勇気はなかった。おかね婆さんが山の向うの娘っ子だけの村の話をこっそりしてくれた。昔、この村のヤッコたちもその村を目指して山越えしたが、一人も帰ってこなかったという。北の山が越えられるかどうかも判らぬ。「おらァ山越す」利助は顔を輝かせた。冬の夜、ヤッコたちに見送られ、利助ズンムは一人で雪と氷の山へ登って行った。その山の背から月がのっそりと出てきた。

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