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近松物語

  • ちかまつものがたり
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  • 平均評点

    83.7点(362人)

  • 観たひと

    472

  • 観たいひと

    42

  • レビューの数

    82

基本情報

ジャンル 時代劇
製作国 日本
製作年 1954
公開年月日 1954/11/23
上映時間 102分
製作会社 大映京都
配給 大映
レイティング 一般映画
アスペクト比 スタンダード(1:1.37)
カラー/サイズ モノクロ
メディアタイプ フィルム
音声 モノラル
上映フォーマット 35mm

スタッフ

監督溝口健二 
劇化川口松太郎 
脚色依田義賢 
原作近松門左衛門 
企画辻久一 
製作永田雅一 
撮影宮川一夫 
美術水谷浩 
音楽早坂文雄 
録音大谷巌 
照明岡本健一 

キャスト

出演長谷川一夫 茂兵衛
香川京子 おさん
進藤英太郎 大経師以春
小沢栄 助右衛門
南田洋子 お玉
田中春男 岐阜屋道喜
浪花千栄子 おこう
菅井一郎 源兵衛
石黒達也 院の経師以三
水野浩 黒木大納言
十朱久雄 鞠小路侍従
玉置一恵 梅垣重四郎
橘公子 赤松梅龍
小柳圭子 おかや
仲上小夜子 おその
小林加奈枝 おたつ
三浦志郎 手代
種井信子 少女
芝田総二 職人
三上哲 職人
篠原隆 職人
岩田正 忠七
天野一郎 検校
葛木香一 僧侶
荒木忍 公卿の諸太夫
原聖四郎 船着場の役人
堀北幸夫 船着場の役人
金剛麗子 船宿の女中
伊達三郎 堅田の役人
石原須磨男 宿の番頭
大崎四郎 栗売り
小松みどり 茶店の老婆
藤川準 切戸の村役人
横山文彦 切戸の庄屋

解説

近松門左衛門作の『大経師昔暦』を川口松太郎が劇化(オール読物所載「おさん茂兵衛」)し、それをもととして「忠臣蔵(1954)」の依田義賢が脚本を執筆、「噂の女」の溝口健二が監督に当る。撮影も同じく宮川一夫で、音楽は「千姫(1954)」の早坂文雄の担当。出演者は「銭形平次捕物控 幽霊大名」の長谷川一夫、「母の初恋」の香川京子、「君待船」の南田洋子、「新しき天」の小沢栄のほか、進藤英太郎、田中春男など。

あらすじ

京烏丸四条の大経師内匠は、宮中の経巻表装を職とし、町人ながら名字帯刀も許され、御所の役人と同じ格式を持っていた。傍ら毎年の暦の刊行権を持ちその収入も大きかった。当代の以春はその地位格式財力を鼻にかけて傲岸不遜の振舞が多かった。その二度目の若い妻おさんは、外見幸福そうだったが何とか物足らぬ気持で日を送っていた。おさんの兄道喜は借金の利子の支払いに困って、遂にその始末をおさんに泣きついた。金銭に関してはきびしい以春には冷く断わられ、止むなくおさんは手代茂兵衛に相談した。彼の目当ては内証で主人の印判を用い、取引先から暫く借りておこうというのであった。だがそれが主手代の助右衛門に見つかった。彼はいさぎよく以春にわびたが、以春の厳しい追及にもおさんのことは口に出さなかった。ところがかねがね茂兵衛に思いを寄せていた女中のお玉が心中立に罪を買って出た。だが以前からお玉を口説いていた以春の怒りは倍加して、茂兵衛を空屋に檻禁した。お玉はおさんに以春が夜になると屋根伝いに寝所へ通ってくることを打明けた。憤慨したおさんは、一策を案じて、その夜お玉と寝所をとりかえてねた。ところが意外にもその夜その部屋にやって来たのは茂兵衛であった。彼はお玉へ一言礼を云いにきたのだが、思いも寄らずそこにおさんを見出し、しかも運悪く助右衛門に見つけられて不義よ密通よと騒がれた。遂に二人はそこを逃げ出した。琵琶湖畔で茂兵衛はおさんに激しい思慕を打明けここに二人は強く結ばれ、以後役人の手を逃れつつも愛情を深めて行った。以春は大経師の家を傷つけることを恐れて懸命におさんを求めた。だがおさんにはもう決して彼の家へ戻る気持はなかった。大経師の家は、こうして不義者を出したかどで取りつぶしになった。だが一方、罪に問われて刑場へと連れられるおさんと茂兵衛、しかしその表情の何と幸福そうなこと--。

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