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ぼく東綺譚(1960)

  • ぼくとうきたん
  • Gun and Youth
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  • 平均評点

    74.3点(49人)

  • 観たひと

    79

  • 観たいひと

    11

  • レビューの数

    14

基本情報

ジャンル 文芸
製作国 日本
製作年 1960
公開年月日 1960/8/28
上映時間 120分
製作会社 東京映画
配給 東宝
レイティング 一般映画
アスペクト比 シネマ・スコープ(1:2.35)
カラー/サイズ モノクロ/シネスコ
メディアタイプ フィルム
音声 モノラル
上映フォーマット 35mm

スタッフ

監督豊田四郎 
脚色八住利雄 
原作永井荷風 
製作佐藤一郎 
撮影玉井正夫 
美術伊藤熹朔 
音楽団伊玖磨 
録音長岡憲治 
照明今泉千仭 
編集岩下廣一 
製作担当者大久保欣四郎 
助監督平山晃生 
スチール橋山愈 

キャスト

出演山本富士子 お雪
芥川比呂志 種田順平
新珠三千代 種田光子
織田新太郎 種田稔
東野英治郎 山井
乙羽信子 山井京子
織田政雄 音吉
若宮忠三郎 巳之松
三戸部スエ おりん
戸川暁子 老婆
宮口精二 芳造
賀原夏子 芳造お種
松村達雄 遠藤
淡路恵子 お房
高友子 お町
日高澄子 玉枝
原知佐子 お時
岸田今日子 照子
塩沢くるみ 玉の井の女
長岡輝子 お杉
北城真記子 お飯たきのばァや
中村伸郎 三治
須永康夫 竹さん
田辺元 守衛
田中志幸 おでんやの客
中原成男 職人風の男
名古屋章 会社員風の男
守田比呂也 ひやかしの客A
加藤寿八 ひやかしの客B
黒岩竜彦 ひやかしの客C
瀬良明 刑事風の男
中村芝鶴 N散人

解説

永井荷風の『ぼく東綺譚(ぼくとうきたん)』を軸に『失踪』と『荷風日記』を組合せて、「女経」の八住利雄が脚色し、「珍品堂主人」の豊田四郎が監督した文芸映画。撮影も「珍品堂主人」の玉井正夫が担当。昭和35年度芸術祭参加作品。

あらすじ

向島寺島町の一角にある売春婦の巷、通称“玉の井”。突然夕立があり、娼婦たちが駈けていく。そんな中に、洋傘を拡げた中学校教師・種田順平のところに忍びこんできた潰し島田の女がいた。お雪である。彼女の商売ににあわぬ素直な気立てが順平の心をひきつけた。順平には、以前宅間家の書生をしていた頃好き合って一緒になった小間使の光子という妻がいる。添う前に主人の手がついて、そのときの子供稔を土産に結婚した仲なのだ。宅間家の執事が子供の学資名目で月々の手当を持ってくる。順平は光子の背後に宅間家の顔を感じて不決だった。お雪を、叔父の音吉が訪ねてきた。行徳にいるお雪の義母の病気が悪く金の心配をしてくれというのだ。亡夫の母の入院のたびに身をおとさねばならぬお雪にとっても義理の重荷が苦しかった。春本の作者だと順平がいつか女たちの間で噂されるようになった頃、お雪と順平の仲は深まる一方だった。順平の日常を知って親友の山井先生夫妻は心を痛めた。順平はお雪の気持にほだされ、学校に辞表を出し、退職金でお雪との生活を考えた。山井は見かねて、光子にすべてを打明けた。光子は、宅間家からの仕送りの貯金を女にやってくれと差出し、私の許に帰ってくれと激しく迫った。順平は久しぶりにお雪を訪れた。お雪はもう順平が来なくなるという予感がし、酒をあおった。歯痛が原因か、悪感がして倒れ、運び出されていった。順平はそんなお雪に心から詑びたかった。燈火管制のサイレンが不気味に鳴りひびく病院の一室で、お雪は愛のあきらめと、迫る死の影に涙を流した。玉の井の路地では、必死に客を呼ぶ女の媚笑が悲しく浮かんでは消えていく。

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