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  • 平均評点

    74.0点(38人)

  • 観たひと

    64

  • 観たいひと

    5

  • レビューの数

    12

基本情報

ジャンル ドラマ
製作国 日本
製作年 1962
公開年月日 1962/11/4
上映時間 116分
製作会社 近代映画協会
配給
レイティング
アスペクト比 シネマ・スコープ(1:2.35)
カラー/サイズ シネスコ
メディアタイプ
音声
上映フォーマット

スタッフ

監督新藤兼人 
脚色新藤兼人 
原作野上彌生子 
製作絲屋寿雄 
能登節雄 
湊保 
松浦栄策 
撮影黒田清巳 
美術新藤兼人 
音楽林光 
録音大橋鉄矢 
照明内藤伊三郎 
編集榎寿雄 

キャスト

出演殿山泰司 亀五郎
佐藤慶 八蔵
乙羽信子 五郎助
山本圭 三吉
観世栄夫 こんぴらさん
渡辺美佐子 亀五郎の女房

解説

野上彌生子原作『海神丸』より、「斬る(1962)」の新藤兼人が脚本・監督した人間ドラマ。撮影は黒田清巳。

あらすじ

真夏の早朝、小さな荷役船海神丸は東九州南端の漁村を出港した。船長は亀五郎、船頭は八蔵、最年少の三吉は船長の甥、海女の五郎助が便乗した。食料は盆迄に帰る二日の旅には十分だった。午後になって陽がかげり、黒雲が襲いかかった。夜になっても海は凶暴に牙をむいた。海神丸は竜巻の奈落へ落ちた。夜が明け嵐が収まった。雄渾な夏雲。海神丸の無残な姿。ギラギラ照りつける太陽。もう五日も漂流している。食糧の大半は波にさらわれてしまった。米四升、里芋五、六個、大根二本、たくあん一本が命の綱だった。八日目、太陽は相変らず照りつけている。米がなくなった。水は二合ばかり。亀五郎は、自分の割当ての水を金比羅さんに捧げ祈った。その夜、亀五郎は金比羅さんの幻影をみた。“亀五郎、水はあるぞ”朝になった。中空に雨雲が広がっていた。たたきつけるような豪雨。四人は水をたらふく飲んだ。が、飢は迫ってきた。二十四日目だった。八蔵は船長に食糧を分けろと言った。食糧は四等分された。五郎助と八蔵は、その場で分け前の食糧を全部食べた。三十日目だった。八蔵は五郎助をそそのかした。“三吉を食おう!”夜が明けた。八蔵は三吉を鉈で殴った。血が散った。それを見て二人は恐怖におののいた。二人は動物のように泣き伏した。“三吉ゆるしてくれ!”。太陽が真っ赤に燃えて沈んでゆく海に、三吉の屍が水葬にされていった。その夜、亀五郎は、金比羅さんのお告げの夢をみた。船に救われるのだ。朝になった。三人は水平線上の船を見た。五十九日目だった。貨物船で彼らは医者と食べ物の手当を受けた。大島が見えた時、不意に五郎助は立ち上った。狂ったのだ。五郎助は下甲板に落ち死んだ。船は横浜に着いた。突然八蔵が異様な悲鳴をあげ、ナイフで胸を刺し海へ落ちていった。船の鋭い気笛が長く尾をひいて止んだ。

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