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戦火のかなた

  • せんかのかなた
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  • 平均評点

    74.5点(81人)

  • 観たひと

    133

  • 観たいひと

    22

  • レビューの数

    15

基本情報

ジャンル ドラマ
製作国 イタリア
製作年 1946
公開年月日 1949/9/13
上映時間 125分
製作会社 エクチェルサ
配給
レイティング 一般映画
アスペクト比 スタンダード(1:1.37)
カラー/サイズ モノクロ/スタンダード
メディアタイプ フィルム
音声 モノラル
上映フォーマット 35mm

スタッフ

キャスト

出演カルメラ・サツィオ Carmela
ロバート・ヴァン・ルーン Joe from Jersey
ベンジャミン・エマニュエル American Soldiers
レイモンド・キャンベル American Soldiers
ハロルド・ワーグナー American Soldiers
アルベルト・ハインス American Soldiers
マーリン・ベルト American Soldiers
マッツ・カールソン American Soldiers
レナード・パリッシュ American Soldiers
ドッツ・M・ジョンソン American M. P.
アルフォンジーノ A Boy in Naple
マリア・ミキ Francesca
ガイ・ムーア Fred an American Soldier
ハリエット・ホワイト Harriet a Nurse
レンツォ・アヴァンツォ Renzo
ビル・タッブス Bill Martin Catholic Chaplain
デール・エドモンズ Dale an O. S. S. Man
チゴラーニ Dale an O. S. S. Man
ヴァン・ロエル Dale an O. S. S. Man
アラン Dale an O. S. S. Man
ダン Dale an O. S. S. Man

解説

「オープン・シティ」(一九四五)のロベルト・ロッセリーニが、これについて監督した一九四六年度作品で、イタリイ映画批評家、技術家団体による一九四七年度の最高作品賞、監督賞、作曲賞を獲得し、一九四六年度のヴェニス国際映画祭では最高賞、一九四七年度のブラッセル国際映画祭では特別賞、一九四八年度のニウ・ヨオク映画批評家団体による最優秀外国映画賞、ナショナル・ボード・オブ・レヴュウによる同年度最高作品賞を与えられた。製作に際してはO・F・I及びF・F・Pが共力に当った。脚色は「オープン・シティ」「靴みがき」のセルジオ・アミディ、アメリカ新進作家アルフレッド・ヘイス、「オープン・シティ」のフェデリコ・フェリーニ、マルセロ・パリエロ及びロッセリーニが各エピソオドを担任し、ドイツ語の科白はクラウス・マンが受け持った。撮影は「オープン・シティ」のオテロ・マルテリリ、助監督はE・ハンディミイルとA・リメンターニ、作曲はロッセリーニの弟に当る「オープン・シティ」のレンツォ・ロッセリーニである。出演俳優は「オープン・シティ」のマリア・ミキ以下四名の職業俳優を除き、イタリイ各地の市民のほか、米、英、独の将兵で構成されている。 映画は六つの挿話よりなり、米英軍がイタリイ本土上陸に先だつ一九四三年七月十日より一九四四年の冬、イタリイがドイツ支配下より解放されるまでの間に起った実際の出来事を扱っている。

あらすじ

〔第一挿話・シシリア〕海岸近くの小集落へアメリカ軍の斥候隊が現われる。村落の娘カルメラは、ナチ残存兵が潜伏している海辺の城さいへ彼等を案内する。斥候の一人であるジャージイ州生まれの一兵卒はカルメラに向かい、手真似で故郷の話をしながら、紙入れの写真を見せる。彼はライターの火をかざしながら、写真の説明をするが、それが標識となって、彼はナチそ撃兵の銃弾に倒れる。カルメラも同じく犠牲になる。これを発見した同僚達は彼女が裏切ったものと思ってしまう。 〔第二挿話・ナポリ〕連合軍はカラブリアからナポリへと北上する。同市は解放された直後である。雑とうのなかで一人のナポリ少年がでい酔したアメリカ黒人兵を廃趾に連れてゆき、相手が寝込んだすきにくつを盗む。三日後、この黒人M・Pは少年どろ棒を発見し、くつを取りもどすためジープで少年の家へ案内さす。そこには戦かのため家を失った人々が惨めな生活を送っていた。少年は盗んだくつを返す。しかしM・Pはそれを棄てるようにして帰っていく。 〔第三挿話・ローマ〕連合軍は廃趾と化した都会をとおってローマに達する。一人の酔ったアメリカG・Iがローマの夜更けの街でイタリイの娼婦に呼びかけられ、あいまいホテルへ入っていく。彼はこのフランチェスカという娘が、六ヶ月前に連合軍が初めてローマに達したとき、彼に水を与え、且つは家庭へ招いて歓待した良家の娘であったことに気がつく。その後、再び会いたいと夢に描いていた相手に偶然会うことが出来たのであったが、彼の気持ちはこの女からすでに離れ、夢は永遠に失われたことを知る。 〔第四挿話・フロレンツェ〕連合軍は更に北上する。この市ではナチの勢力がまだ衰えず、イタリイのバルチザンと独軍との間に白昼の市街戦が絶え間ない。病院で看護婦として働いているアメリカ婦人ハリエットは戦前恋人であったギイドという画家の行方を探している。彼は通称“ルーポ”として通っているバルチザンの頭首となっているが、彼女は彼が重傷していることを知る。彼女は同じくバルチザン地区の家庭へ帰る決心をした知合いの男と一緒に、絶えず銃弾が降りかかるフロレンツェの市街を危険をおかして突破する。それは成功する。だが折から適弾に倒れた一人のバルチザンを介抱しているとき、死んでいく彼の口から、彼女の恋人もまたその朝ドイツ兵にそ撃されて死んだことを知る。 〔第五挿話・フランシスコ派僧院〕ゴシック・ラインにフランシスコ派僧院が残っている。ここへ三人のアメリカ従軍牧師が来合せて宿を求める。牧師たちは、それぞれ宗派を異にし、カトリックとプロテスタントとユダヤ教である。アメリカ軍のかん詰をあけながら久しぶりの料理で夕食をしようと考えていた僧りょたちは、二人の異教徒がいるのを知って困惑し、自分達は一片のパンをかじるだけで我慢し失われた二つの魂を救おうと考える。 〔第六挿話・ポオ河〕適軍の背後にあるポオ河の沼沢地帯。バルチザンのほかO・S・Sの特攻隊とイギリス特務機関が独軍にたいして絶望的な小競合いを繰返している。そのうち孤立化した一隊は所在をつきとめられ、独軍艇の捕虜となる。翌朝、彼らは手足を縛られ、一人一人ポオ河へと突落される。この残酷な仕打を目撃しながら、米英の僚友たちは手をこまねくことしかできなかった。一九四四年の冬のことであった。しかし、数週後、春が訪れると同時にイタリイは連合軍によってドイツから解放されることになった。

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