朝が来る

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朝が来る

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レビューの数

135

平均評点

80.7(607人)

観たひと

832

観たいひと

97

(C)2020「朝が来る」Film Partners

基本情報▼ もっと見る▲ 閉じる

ジャンル サスペンス・ミステリー / ヒューマン / ドラマ
製作国 日本
製作年 2020
公開年月日 2020/10/23
上映時間 139分
製作会社 「朝が来る」Film Partners(制作プロダクション:キノフィルムズ=組画/共同制作プロダクション:KAZUMO)
配給 キノフィルムズ/木下グループ
レイティング 一般映画
カラー カラー/ビスタ
アスペクト比 アメリカンビスタ(1:1.85)
上映フォーマット デジタル
メディアタイプ ビデオ 他
音声

スタッフ ▼ もっと見る▲ 閉じる

監督河瀨直美 
脚本河瀨直美 
共同脚本高橋泉 
原作辻村深月
(『朝が来る』(文春文庫))
製作総指揮木下直哉 
プロデューサー武部由実子 
撮影河瀨直美 
月永雄太 
榊原直記 
美術塩川節子 
音楽小瀬村晶 
An Ton That 
主題歌C&K
(「アサトヒカリ」(EMI Records/UNIVERSAL MUSIC))
録音Roman Dymny 
森英司 
サウンドミキサーOlivier Goinard 
サウンドデザイナーRoman Dymny 
照明太田康裕 
編集Tina Baz 
渋谷陽一 
スタイリスト小林身和子 
ヘアメイク小泉尚子 
ラインプロデューサー齋藤寛朗 
制作担当小野山哲史 
助監督甲斐聖太郎 

キャスト ▼ もっと見る▲ 閉じる

出演永作博美 栗原佐都子
井浦新 栗原清和
蒔田彩珠 片倉ひかり
浅田美代子 浅見静恵
佐藤令旺 栗原朝斗
田中偉登 麻生巧
中島ひろ子 片倉貴子
平原テツ 片倉勝
駒井蓮 片倉美咲
山下リオ 
森田想 
堀内正美 
山本浩司 
三浦誠己 
池津祥子 
若葉竜也 
青木崇高 
利重剛 浜野剛

解説 ▼ もっと見る▲ 閉じる

直木賞作家・辻村深月の小説を河瀨直美が映画化したヒューマン・ミステリー。特別養子縁組で男の子を迎え入れた栗原清和・佐都子の夫婦。6年後、生みの母を名乗る女性から「子どもを返してほしい」と連絡が入る。やがて2人の前に、その女性が現れるが……。出演は「八日目の蝉」の永作博美、「嵐電」の井浦新、「志乃ちゃんは自分の名前が言えない」の蒔田彩珠。

あらすじ ▼ もっと見る▲ 閉じる

一度は子どもを持つことを諦めた栗原清和(井浦新)と佐都子(永作博美)の夫婦は、“特別養子縁組”という制度の存在を知り、男の子を迎え入れる。それから6年。夫婦は“朝斗”と名付けた息子(佐藤令旺)の成長を見守る幸せな日々を送っていた。ところが突然、朝斗の産みの母“片倉ひかり”を名乗る女性から、“子どもを返してほしいんです。それが駄目ならお金をください”と電話が入る。当時14歳だったひかりとは一度だけ会ったが、生まれた子どもへの手紙を佐都子に託す、心優しい少女だった。渦巻く疑問の中、栗原家を訪ねて来る若い女。その姿には、あの日のひかりの面影は微塵もなかった。一体、彼女は何者なのか、そして、その目的とは……?

キネマ旬報の記事 ▼ もっと見る▲ 閉じる

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2024/02/18

2024/02/18

80点

購入/ブルーレイ 


子供のできない夫婦と子供を育てられない母を結ぶ子供。6年の歳月が子供を両親を育てる。生みの母は狂ってしまった歯車に苦しむ。
特にラストは性急な感じがしたけど、母たちの演技に見入ってココロざわつく。エンドロールも最後まで見ないといけない映画。

2023/07/22

2023/07/23

77点

レンタル/千葉県 


特別養子縁組

家族の多様な在り方をテーマにすることは、人間関係の根源を知る手掛かりになると思う。
本作は特別養子縁組制度を利用する、2人の母親を中心に子を養子に出す側と受ける側両面を描く。
1人は育ての親で6年の歳月を経て息子との絆を保育園でのジャングルジム事件を通じて確認し育み、自分も成長していく。
このジャングルジム事件は東京湾岸のタワーマンションのヒエラルキーも感じられて桐野夏生の小説を思い出した。
育ての親側の不妊治療をめぐる心理的な葛藤と負担、夫婦間の絆の再確認のプロセスを丁寧に描かれ彼らの家族観の揺らぎが切ない。
特別養子縁組制度を知り、その説明会に夫婦で出席し養子をとる決断に至る描写はドキュメンタリー調だが、そこで養子を迎える側は夫婦いずれか一方が必ず養育に専念することが条件とされることの質疑のやりとりが若干ひっかかった。
ただそれも迎える側の経済的バックボーンを暗黙の条件として子供保護を考えてのことかなと考えた。
赤ん坊を受け取り抱く2人の姿は、新しい家族の誕生であり保護される子供にとっても家族に望まれる存在として新しい家族の一員となる。
ここまで永作博美が抑えた演技で無精子症の夫をよく支え好感が持てた。
もう1人の生みの親である女子中学生の子を手放すまでのエピソードは、欲望に任せる行為が思う代償を払うことになることに気ずくまでが幼稚すぎた。
緑の芽吹きや桜並木の美しさと人間が自然のままでありすぎることの代償のギャップ感が迫る。
初潮がないのに妊娠することもあるというのは知らなかった。
優秀な姉同様に進学を期待する両親の心情はわかるが、仲の良い親族に事情を話してしまうのはちょっとデリカシーに欠けるのではと思う。
それでも家出するほどには思えないのだが。
彼女が家庭的にもっと恵まれない妊婦たちと出会い学習したのではとも思うのだが。
また妊娠させたBFの謝る姿だけが描写されるが、BFの家族は一切登場せず現実感に乏しい。
家出して一旦養子縁組の会に身を寄せるが、実家との連絡はないのだろうか?
会も会長の病気で閉鎖する展開なのだが、他の組織や引き継ぎ等しないのだろうか?
養子縁組に関する個人情報はどうなるのだろう?
これらの疑問点が噴出してきた。
彼女はお決まりの転落(悪い友人ないしは馬鹿な友人の導き)で出産した頃とは大きく変容してしまう展開だが、6年の経過で生みの親を間違えるという展開はやや疑問に思った。
それでも育ての親が生みの親が渡した手紙をきちんと保管していて子供に伝えていることを知り、生みの親が金をせびりに来た自分を悔悟し自分が生みの親であることを嘘だったと語り育ての親に土下座して謝るシーンは切なすぎる。
その後育ての親のもとへ生みの親の行方を捜す警察の訪問を受け、実は彼女が本人だったことを知り、彼女が生みの親でないと断定したことを後悔するのだが、彼女をすぐに探し当てて謝罪し息子を紹介するエンディングはちょっと性急すぎないかと思った。

2023/05/13

2023/05/13

87点

VOD/NETFLIX/レンタル/テレビ 


「朝が来る」の意味

ネタバレ

不妊治療の末、養子縁組で子どもを引き取る夫婦の話だと思っていたので、まさか生みの親にここまで焦点が当てられると思っていなかった。蒔田彩珠さん素晴らしい。すごい女優さん。本当に素晴らしかった。今観終わって、言葉がまとまらないけど、朝斗くんが家に来て、新しい朝が来た夫婦と朝斗くんを生んだことによって、まったく異なる人生を迎えていく広島のかあちゃん。
光や映像の柔らかさで場面の切り替えがすごくわかりやすいからこそ後半は本当に辛かった。

正解とか、スッキリみたいな映画ではないから好みはあるだろうけど、できれば多くの人に見てもらいたい作品でした。

2023/05/06

2023/05/06

75点

選択しない 


原作を読んでいたのでストーリーを知っていたものの、それでも入り込んで見入ってしまったのは演者の演技の賜物
それぞれギリギリのところで生きている中で、相手への思いやりを忘れない
永作ひろみが、特に良かった

2023/02/04

2023/02/04

78点

VOD/NETFLIX/レンタル/テレビ 


ミステリー要素もありつつ色々考えさせられる映画でした

2023/01/14

2023/01/20

82点

テレビ/有料放送/WOWOW 


優しいまなざし

実の子を育てられなかった中学生、片倉ひかり(蒔田彩珠)、実の子を持てなかった夫婦、栗原佐都子(永作博美)と栗原清和(井浦新)、特別養子縁組で男の子を迎え入れる。6年が経過し、栗原のマンションに無言電話が・・・。
ひかりの恋は夢のような青春として描かれ、身ごもりは純粋な愛として美しく、観るものに素直に受け入れられる。この描き方で鑑賞者はひかりに寄り添うことが容易となり、ひかりとしてその後の展開を共有する重要な要素となる。上手だ。
そして特別養子縁組がドキュメンタリーのように紹介される。昔のように出生を隠すのではなくopenであるのに目が覚める。
河瀬直美監督のまなざしは、相変わらずすべてにわたって優しい。

2020年第94回キネマ旬報日本映画ベストテン第3位
2020年第94回キネマ旬報読者日本ベストテン第6位
2020年第94回助演女優賞 蒔田彩珠